鍵部屋も、残す所あと1話ですね。原作では判りにくかった『硝子のハンマー』ですが、映像化されると判り易くなって良いとは思うんですが…しょぼん


私の希望は叶わなかった!


そう…映画化して、原作通りの設定でやって欲しかった『硝子のハンマー』が、最終回とその前の2話でもって映像化…ああ…大分違う…いや、何度も言うけどそれは良いのです。寧ろ、本当に上手いこと纏められていて、さすが、プロのお仕事だととても感心しておるのですから…。


ただ思うのは、原作通りの“榎本径”を大野智のあの演技力で見たかったって事なんですよ。


どこかSっ気が見えて腹黒く、嫌味も皮肉も言い、お酒を嗜み大人の遊びをして、純子に(天然に?)呆れながらも協力し、色々悩み、深く考える時間があって、苦労する時もありながら密室を破っている、でも限りなく泥棒臭のする、あの榎本径が見たかった…。まあ、原作通りだと、今より少し年齢が上がるようですが、見た目は榎本が経営するセキュリティショップの店長どころか、アルバイトの大学生に見えるという童顔なので、問題無いですもんね。

原作の榎本径は本当に大人なんですよ。純子からホテルのラウンジに呼び出された時は、男女がホテルのラウンジで会うのに、一番目立たない姿と言えばデート…という事でキチンとオシャレな姿でやってきて、純子から「誤解をさせたなら」と、デートではないと釘を刺されると、「判ってますよ」と、純子の真意を理解した上でのオシャレ着である事を伝えたりする。オフィス街で目立たないのは、鼠色のスーツ姿だからと、地味なスーツでやってくる(この辺、本当に泥棒みたいですねぇ…あせる)そんなスレタ大人の男です(笑)

まあ、そういう原作通りの榎本径を大ちゃんで見たかったし、硝子のハンマーは、難しくも面白かった作品なので、簡単に終わらせて欲しくなかったんですよね…。本当に違和感無く作られているので、単なる贅沢なんでしょうけども…ショック!


それから、あれをたった2話で終わらせるのは本来無理な筈なんですよ。原作を本屋で見た方や、読んだ方ならお分かりだと思いますが、色々複雑で細かくて長い分厚い本なんです。犯人が犯行に至るきっかけや、その他諸々を全て描こうと思えば、2話では収まらないんですよね。それだけに惜しい気がするんですわしょぼん


とは言え、本当に大ちゃんの演技力って凄いですよね…純子とのやり取りの中でも、抑えた演技の筈なのに、表情や目線だけでも、感情が伝わってくる。純子と2人きりが、意識しすぎてか、気まずいというか、居たたまれないというか、そういう雰囲気がシッカリ伝わってきますし、「そんなの余裕です」と言った榎本の顔も、微かに目元に笑みが浮かんでいて見事なドヤ顔ですしね。本当に凄いお方です。


さあ、ラストスパート、来週の最終回を、楽しみに…そして寂しく待ちたいと思います。


もう…お別れだなんて…ガーン