今年1月3日、第84回箱根駅伝。大手町ゴール前で宇賀地くんは歓喜と感動の涙の和にいました。
当時2年生、任されたのはエース区間・花の2区。大仕事を彼は見事成し遂げて、チームは優勝。
「(箱根駅伝で優勝した)喜び(笑)っていうか・・・、勝った時の感動っていうのはすごい、どの大会よりも大きかった。」
そして3年生に春のシーズンは絶好調、今年5月の関東インカレ・ハーフマラソンでは見事日本人トップの2位でゴールし、「ヨッシャー!!」とガッツポーズをするなど、春先のトラックシーズンはほぼ毎週のように試合や記録会があるようなスケジュールも見事こなし、宇賀地くん的にも充実したのではないかと思います。
そんな宇賀地くんに大八木監督は全幅の信頼を寄せています。
「いやー、もう、うち(駒澤大)の中ではエースだと思っています。やっぱ試合でははずさない、しっかりやっぱり結果を出してくれるという・・・」
秋の駅伝シーズンの初戦・出雲駅伝では大八木監督の言葉通り、宇賀地くんはエースが名を揃える最終6区に登場。トップで襷を受け取った。
学生3冠を目指し、向かうは出雲ドーム。しかし猛烈に背後から宇賀地くんを追いかける選手が。
それは今年9月の日本インカレで5000m・10000m2冠と乗りに乗っていたギタウ・ダニエルくん(日本大)でした。
懸命にゴールを目指しましたが、ダニエルくんに最後刺されてしまい、手に掴んだはずの優勝を取り逃がし、エースの役割を果たせずに最後チームのみんなに手を合わせてのフィニッシュ。
レース後、悔し涙が止まりませんでした。
続く第2戦の全日本大学駅伝、ここでも彼はエース区間の2区を任されます。ここで北京オリンピック5000・10000m代表の竹澤 健介くん(早稲田大)と対決。8km併走し、最後のスピードに付いていけず置いて行かれてしまいました。
王者のエースであるがゆえ、競う相手はいつも強敵。だけど、王者としてそのまま負ける訳にはいけません。
「最後の最後の競り合いに勝てるか勝てないかは、やっぱり気持ちの部分が大きくなると思っているので、そういう点では、はい・・・。気持ちをもっと強くしなくてはいけないとなと・・・。」
11月、駒澤大恒例の大島合宿。
30km走では、大八木監督の指令で「最初の15kmは(先頭が)太田、後半の15kmは宇賀地」
宇賀地くんは後半、いつもの負けん気で先頭でペースを作りました。起伏の激しいこのコースを走りきるには気持ちの強さが必要。宇賀地くんはレースを意識して、この練習を走りこんでいたそうです。
次はいよいよ連覇がかかる箱根駅伝。
王者のエースとして胸を張る走りをしたい、それが宇賀地 強くんの箱根駅伝。
「箱根駅伝はやっぱり連覇っていうものがかかっているんで、ほんとチームのプラスになれるように頑張りたいなと思います。」
来週は「箱根駅伝に名を残す、東海大学 佐藤 悠基くんの箱根駅伝」です。
第85回箱根駅伝まで、あと21日!!