さて今日は明治大・松本 昂大くん編です。
彼の夢、それは「箱根駅伝に出場」すること。
「あそこ(箱根駅伝)で走りたいという思いが一番強いですね。」と夏合宿で語る松本くん。
去年は足のマメが出来やすくなってしまい思いっきり走ることさえもできず、予選会では主力として期待されていましたが途中に失速。結果、明治大学が箱根駅伝に出場を逃してしまいました。
「最低なレースというか・・・、本当にみんなに迷惑をかけたのは僕自身じゃないのかなと思ってます。」と目線を下に落とし、落胆する姿がそこにありました。
しかし、シューズをワンサイズ小さくすることで足のマメの怪我を解消し、今年春のトラック「関東インカレ(2部)」で、松本くんは5000m・10000mの2冠を達成。
レース後、お互いをライバルと称する石川 卓哉くん(3年)が「復活しました、エース。エース復活です」と笑顔でカメラに言っていました。
悔しさを力に変えてまた華が咲き始めた松本くんは、関東インカレで貰った金メダルが本当に嬉しかったようです。
そして予選会の悔しさは予選会で返す、今年の10月18日、その日がやってきました。
夢を自分の手で、明治のエースとして全てをぶつけ、序盤からレースをハイペースで進める松本くん。
そして最後の1キロ、ここでまた箱根の魔の手が彼を襲います、右太ももの痙攣です。
全身に激痛が走り、呻き声を出しながらそれでも脚を止めずに前へ前へと進みます。
なぜなら「ここで逃げ出してしまったら去年の二の舞というか・・・、去年のリベンジを果たすために今までやってきて・・・。」という彼の思いがあったから。
エースとしてチームトップ、個人9位でゴール。
そして、結果発表。
「第9位、明治大学」
仲間とハイタッチする嬉しそうな松本くんがそこにありました。
「(箱根駅伝に)出る選手はみんなライバルです。シード権とります!」
目線は高く、いざ箱根路へ!!
次回は「33年ぶりの襷にかける思い、青山学院大・先崎 祐也くん編」です。
第85回箱根駅伝まであと64日!!