
3月に帰省した時のこと
母と妹と、退院したばかりの祖母を連れ、
海沿いの桜道をドライブした
走る車中、窓を開け、
春の穏やかな流れが心の中を通りぬける
雲一つない澄み渡る空
桜を眺め、感嘆の色を浮かべる人々
不思議と弾む心が
春にせかされているようだった
華麗に咲き誇る桜
散る姿にさえ、心が動かされる
久しぶりに外出した祖母は、
春の景色を目に焼き付けるかのように
外を眺めていた
冬が去り、春がくる
雪解けの後には新しい命が生まれる
冬の寒さに耐え抜いた強さは
やがて美しさへと変わる
人も同じ
悩んだ後には、苦しんだ後には
もっと強く、美しい自分に出会える
悩みは、次なる自分へのステップ
焦ったってしょうがないよと
桜の木が教えてくれていた
