夕食を摂った後、店の駐車場で私は息子の例の級友の母親に電話をかけた。


私より10歳以上は若いが3人の男の子を持つ気の強いお方である。が、冷静に話せばいつも理解を示してくれる方でもあった。

今回は違った。
私「夜分にすみません、先日息子がイートインコーナーでエロ動画を売りつけられた件のことなんですが。」私は単刀直入に冷静に切り込んだ。

「先程警察署から事情聴取の結果を聞いてきた帰りなんですが、どうもH君との話と違いまして。」

「主犯メンバーは、事情聴取の中で、当時息子にエロ動画を売りつける際、一緒に居た息子の友達も早く買うよう急かしていた、との証言がございました。前にお伺いした話と大きく変わってきますので、本当はどうだったのでしょうか?」

瞬間、H君の母親は発狂して怒鳴り始めた。
「相手の子たちが示し合わせて、うちの子にせいにしようとしてるかもしれないじゃないですか!」

この一点張りである。H君も電話の向こうで「俺、やってないよ〜」という声も聞こえていた。

私の「いやだから、あの」と口を挟むこともできないほどの狼狽ぶりである。

何の根拠もない、「うちの子は主犯メンバーの仲間にされたように仕向けられたかもしれないじゃないですか!」を壊れたロボットのように 母親は喚き続けていた。

全く冷静さを欠いた、また敵意むき出しの噛みつきように私の怒りも沸々と沸き上がっていった。

「大体、そちらさんだって、『断れなかったうちの子が悪い』って言ってたじゃないですか!!」・・それ言うか?

最初にこの件を聞くための電話をした時に彼等が「恐くて○汰をかばえなくて・・」と仰ったので、こちらも弁えて「うちも断れなかったのが良くなかったんです。」と言ったまでである。

こういう時に悪しざまに使われるとは。また息子を傷つけていることと同じではないか。私はただ、本当はどうであったのか教えてほしかったのである。

が、猿のようにキイキイ根拠のない憶測でH君を庇い続け私の真意を全く聞こうとしない母親にほとほと呆れた私は、すぅーっと息を吸い、一気に大声を出して一喝した。


「うるせー!!」

「文句があるんなら、まだいると思うから、生活安全課の○○って人に聞け!!」


ブチッと電話を切り、大声過ぎて聞き取れなかったかもしれないと思い、改めてLINEで生活安全課の○○のことを入力して送信した


その上でブロックした

彼女からの電話は一切無視した。


そしてその後、警察署にまだ居た担当の少年係に電話をして事情を伝えて「H君の母親から電話があるかもしれない」と詫びた。


少年係は、「んー。電話かかってくるかもしれないってことね。じゃあもうちょい署に居るわ。了解ー。」

少年係は有難いことにあっさり引き受けてくれた。あの母親のことである。問題ばかり起こしてきても何かと息子を庇う盲目的なところもあるので明日あたり絶対に警察に向かうであろう。

息子は今のやりとりでフラッシュバックが起きて大量に車内で嘔吐し始めていた。

止めれる状態ではなく、全て嘔吐し終えるのを見届けてから、まだやってるドラッグストアに駆け込みタオルやらウェットティッシュなど買った。


帰宅後、息子を早く寝かせて私は汚れた車内のものを全て洗い干し、寝れたのは朝の4時であった。

とんだ1日であった。

後日少年係からの話によると、H君は白状したらしい。ただ根が平気で嘘をつける子でもあるので、実際はわからない。


彼は当時、息子の言っていたように門限を気にして「買うか買わないか早く決めちゃって」というようなことを言って急かしたと。


ちなみに母親が言っていたような主犯メンバー達がH君を引き込んでというような話は全く出なかった。盲目的な愛情は凶器だなーとちょっと感じた。


主犯メンバー、息子、H君の言っている言葉は三人三様なため、どれが真実かは不明だが、Hくんが門限気にして何らかの言葉で息子を急かしたことは真実であったようであった。


私は暫くH君との付き合いは避けるよう息子に言い含めた。これがまたトラブルの素となるのであった。