ヘックマンの本には、こう書いてある。

人生で成功するかは、認知的スキルだけでは決まらない。

第一に、非認知的な要素、すなわち肉体的、精神的健康や、根気強さ、注意深さ、意欲、自信といった社会的・情動的性質もまた欠かせない。

教育では、認知的なスキルばかり注目されがちだが、じつは非認知的な性質もまた社会的成功に貢献している。

第二に、認知的スキルも、非認知的スキルも幼少期に発達し、環境が大きく影響する。

第三に、幼少期の介入に力を注ぐ公共政策によって問題を改善することが可能だ。

日本はまだアメリカほど、二極化していないし、多くの子どもが、幼稚園や保育園に預けられているので、幼少期の介入はできているのかもしれないが、

サービスを重視する保育園や、幼少期から、認知的なスキルを

上げることを目的とした施設がどんどん増設されているので、注意が必要だ。

あなたの保育園はどうだろうか？

この非認知能力を上げるための保育とは、

子どもが主体性である保育園だと思う。

保護者のためでもなく、

保育園にとって都合がいいものでもなく、

子どもが主体であることが大切

子どもと関わる上で、下記のことをできているだろうか？

一人の人間としてみてるか？

子どもが自由に遊べる時間を大切にしているか？

保育士は、子どもに対して肯定的に接しているか？

一方的に教えてないか？

一斉に行動させてないか？

子どもがわくわくする保育をしてるか？

何より、子どもが保育園に行くことを楽しみにしているだろうか？

保育者自身も、認知的なスキルで評価される教育を受けて育っているので、

どうしても、認知的スキルが高い子を評価してしまいがちだが、

もう、それは終わりにしていきたい。

現状は保育士不足で、多くの子どもをギリギリの保育士でみているので、

一斉に行動させなくては、みていられない。

22時まで、保育園をしているので、保育士のシフトが多くて、

１名の保育士が、多くの子どもをみなくてはならないのが現状で、

一人一人の関わりが好きな保育士も、一方的にしか教えざるをえない。

非認知能力の大切さを知らない保育士は、

自分の思い通りにいかない子どもを叱りつけ、統一させている。

すると、子どもたちは、先生に怒られないために、いい子になろうと必死になり、

どんどん自分の気持ちを押し殺して行く。

幼少期から他人の顔色を伺う環境・・・

こんな保育園もまだまだ多いかもしれない。

しかし、現場の保育士たちも、

この与えられた厳しい環境の中でどう関わったらいいのか真剣に考え始めている。

子どもを主体とした保育の大切さに気づいている。

非認知能力の大切さを研修で学んでいる保育士も多い。

そんな保育園がどんどん増えていけば、

子どもたちの可能性がどんどん伸びて、

好きなことを、好きな時にできる大人が増えて

明るい世の中になって行くのではないかと

私は思うのです。

非認知力をあげるための保育

感覚が敏感なお子さんにどう対応していますか？