結婚生活に不満を抱え
逃げるように探した居場所

でも私は
上手に不倫する気力を
持ち合わせてなかった

こんな過ちを繰り返した末の今の心境
それは結局何も解決してないし
虚しい結果しか生まない

今の私に残ったもの
別の人を一瞬でも夢中で愛したことで
旦那への恋心が完全に消え
情だけで運営される結婚生活

あんなに望んだ旦那との夜の生活
好きでなくなった相手と営むことが
こんなにつらいとは。

それでも不倫相手を追おうとか
やり直そうとかは思わない。
所詮は今の不満だらけの生活の上にしか成り立たない感情だったし
女の影が耐えない男とやっていける器は自分にはないと思い知らされたから。

以前とは別の理由で
離婚を何度も考えるようになった
今までは旦那の気を引きたいとか
離婚したら私の存在の大きさに気付くだろうとか
好きという感情の先に離婚があった

今はとても冷めた感情で
こんなふうに
だれかに頼らなければ成り立たないような結婚生活に対する絶望と
将来お互いに何かあった場合に乗り越えるほどの愛情を持ち合わせてないことに対する逃げ
そういう感情で離婚を考える

近々しっかり面と向かって話をしようと思ってる
連絡の取れない時間が怖い
何も手につかなくなる

この頃には
実生活にも顕著に影響が出始める
それでも変態旦那は鈍感すぎるから
何も気付かなかった

片時もスマホを手放さなくなった私の変化に
影響を及ぼしたのは子供

その影響は
本当にささいな変化だったけど
子供に何もかも見透かされた気になり
それと同時に
こんな生活、心を24時間フルパワーで使い果たすような生活に
悲鳴をあげて
一方的に関係を切った。

たった2ヶ月半
それはセ◯レとの10年より濃かった


結婚してから
たくさんの数え切れない不満の日々

思い返してみれば
幸せに満ちた日よりも
不安で不満で耐えるのがつらい日々のほうが
きっと多かった

それでも
やっぱり旦那をなんだかんだ言って好きだった
寝顔を見て腹が立っても
横顔を見ればやっぱり好きって思ったり
心ない言動に傷ついても
年に数回ポロッとこぼす一言に
何カ月も救われることもあったのに…

私を救うものは
もう旦那ではなくなってしまった
夢中になった相手は
そんなちっぽけなことで我慢して耐えつないだ生活を
無にするくらいの破壊力を持っていた

最初はその力に溺れるばかりだった
そのうち、地に足のつかない感覚が続くことに
恐怖を覚え始めた

女心を知り尽くした人だった
それゆえに女の影が耐えない
私にはそういう相手は初めてだったから
一瞬の優越感ののちに
いつでも女の影がちらつく彼への独占欲に苦しむことに