りっきのボイストレーニング

りっきのボイストレーニング

ボイストレーナー歴10年以上のりっきが発声のこと、歌い方のこと、他にも作曲や音楽のトレーニングのことなどを書いています

Amebaでブログを始めよう!
みなさん、こんにちは^^
前回の更新から大分間が空いてしまいました。
関東では桜もピークをすぎてしまいましたが、みなさんの歌は何分咲きでしょうか?

さて、今日も発声練習の話です。

今日は声を出して発声練習をしてみましょう。
まずは手始めに「アー」という声を出してみて下さい。

当然「ア」という発音がされましたよね?

では、今度は音程を決めて出してみましょう。
ちょっと低めの音程でいきたいので、男性であれば真ん中のドよりも一つ下のレの辺りを、女性であれば真ん中のドの下のシのフラットやラを弾いてみて下さい。そして、その音程で「アー」と声を伸ばしてみましょう。

できたでしょうか?

では、みなさんはどうやって「ア」という声を発し、どうやってピアノと同じ音程を歌ったのでしょうか?
「ア」と言おうと思い、耳で聴いた音を出そうとした………だけではトレーニングとしては心許ないですよね。

まずは、言葉から。

言葉には母音と子音があります。
さらにその括りとは別に有声音と無声音というものがあります。
今みなさんに出してもらった「ア」をはじめとする母音は全て有声音です。

では、有声音とは何か………。
単純に声の有る音です。
声とは声帯の振動を伴う発音のことなので、「ア」という声を発しているときは声帯が振動しているはずです。
試しに自分の喉に手を当てながら、先ほどと同じように「アー」と声を伸ばしてみてください。
声帯の振動が感じられたでしょうか?

今度は無声音を試してみましょう。
「S」の音を出してみてください。息だけで「スー」という音を出す感じです。
このときも喉に手を当てておいてください。今度は振動が起こっていないはずです。
この発音は無声音なので声帯の振動が起きていないのです。

ではもう一度「アー」と声を伸ばしてみてください。
声帯の下から上へ息が通る様なイメージで出してみて下さい。

なんだか腹式呼吸でお腹を使って声を出している様な感覚がありませんか?
喉の声帯に意識がいったおかげで、いつもより少し口や舌、顎の力が抜けやすく、喉が空きやすい状態になっているのです。

では、今度は音程です。

音の高さは空気の振動数です。一秒間に空気が何回振動するか、が音程を決めます。
細かくはまた説明しますが、今日はまずは体で感じましょう。

今度は喉の後ろ側を触ってみてください。少し背中に近い部分にしましょう。
そして、声帯の後ろの方を振動させるつもりでもう一度「アー」と声を伸ばしてみてください。
手の平に声帯の振動を感じられたでしょうか?
できなくても数回試してみて下さい。体の姿勢や口の開け方などもチェックしてみるとやりやすいかもしれません。

もし首の後ろを触っている手に振動を感じながら「アー」が伸ばせていたら、楽に息が通っていることに気付けるでしょう。
この感覚を何回も繰り返して、いろいろな音の高さを試してみましょう。
上手くいけば背筋や口の中の軟口蓋が動くのが感じ取れるはずです。

少し長くなってしまったので、今日はここまでにします。
またこの続きの部分を書いていきますので、この部分までを繰り返し練習してみてくださいね!

では、今度はできるだけ近いうちに!!