2020/12/24 西日本新聞 春秋
大人も心の中で靴下を準備
昔、あるところに貧しい家族が暮らしていました。娘が3人いましたが、結婚させるお金がありません。そこで長女が身売りして妹たちを結婚させることになりました
▼それを聞いた聖職者が、家族を助けるためにお金を工面し、こっそりと窓から金貨を投げ入れました。金貨は暖炉のそばに干していた靴下にすっぽり。そのお金で3人の娘は幸せに結婚することができました
▼聖職者の名は聖ニコラウス。サンタクロースのモデルとされる人です。クリスマスにサンタクロースがこっそりとプレゼントを靴下に入れるという話は、この言い伝えから生まれたそうです。さあ、きょうはクリスマスイブ。靴下の用意はいいですか? えっ、今年は新型コロナで、サンタはプレゼントを届けられないんじゃないかって?
▼確かに、サンタが感染したら困るし、外国に行くのも難しいけれど、心配はありません。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が「私が行って、サンタにワクチンを打ってきました」と話していました。サンタには特別の許可もあって、どの国にも自由に行けるんです
▼いろんな事情で今夜、サンタが来ない家もあるでしょう。でも、いい子にしていたら、サンタはいつか「幸運」をプレゼントしてくれるはずです
▼実は、大人も心の中に靴下を用意しています。サンタがコロナに効く安全なワクチンを届けてくれないかなあ、と願って。