大宮妄想です。
自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なっててもスルーしてください
文章は拙いけど気にしないで下さいませ





何故・・・二宮さんは何も言わないんだ

俺が楡崎さんに情報を渡した事を

既に知っていた・・・

なら、どうしてその前に止めなかったんだ?

社長室の前で考えていたら

目の前に櫻井さんが顔を覗かせていた


「・・・!」

「大野さん、どうされました?」

「いや、その、さっきの・・・」

「あ、あれですか♪気になさらなくて大丈夫ですよ♪」

「・・・あの、社長は、いつから・・・」

「あの爆弾騒ぎの時です」


・・・え?

俺が任務についてそんなに経ってない日


「ど、して・・・?」

「理由は・・・社長からお聞き下さい」


社長から・・・

俺はこんな事をしておいて

聞く権利が、あるのか・・・?






業務を終えられ二宮さんのご自宅に着き

いつものように食事と入浴を済ませ

二宮さんはソファに腰掛けた


「・・・二宮さん、申し訳ありませんでした・・・」

「・・・」

「俺は・・・」

「ここ・・・座って」


隣をポンっと叩いた


「・・・失礼、します」

「・・・」

「あの・・・」

「噂があった」

「え?」

「腕のいい護衛がいると。でも、顔も名前もわからない。たぶん、楡崎が根回ししてたんだと思う。だけどあのニセ爆弾の時に大野の事だと気づいた。でも、お前はどこにも籍を置いてない。可笑しいだろ?腕のいい護衛なら、色んな会社が欲しがるはず」

「・・・松本さんが調べたのは・・・」

「楡崎だ。あいつは業界じゃ黒い噂しかない。表向きは慈善事業してるけど、裏では経営難にある病院に目をつけ、サポートすると甘い言葉で信じ込ませ、自分の傘下に置き、裏で操る。大野」

「・・・はい」

「相葉さんは人質だろ?」

「・・・」

「松本が調べた報告書では、大野と同じ境遇の者が関東だけで6人はいた」

「え・・・?」


俺と、同じ・・・

6人、も・・・


「その中でも、大野の腕が1番買われてる。俺の護衛をする大野を見て、それは感じた」

「あ、の、誓約書のは・・・」

「楡崎の手口だ。契約を交わした者は簡単だが、大野のように簡単に契約を交わさない者でも、必ず名前を書かないといけない書類はあるだろ?それを移し取り、誓約書に名前を移す事で成立する。誓約書は契約書と違って片方だけが所有すればいいから、手口はわかりやすい」

「何故・・・そこまで・・・俺は、二宮さんの会社に損害を与えるのを、承知で・・・」

「・・・」

「・・・」


二宮さんは席を立ちそのまま部屋に入られた

俺は最初から助けてもらってたのか・・・

雅紀の事も守って下さってたのか・・・

なのに・・・俺はっ・・・


暫くすると二宮さんが部屋から出てきた

手には1冊の・・・本?

また俺の隣に座り本をパラパラと捲った


「これは・・・実の両親の・・・日記」

「えっ?」

「櫻井から聞いてるだろ?何故、亡くなったか・・・」

「・・・過労、だと」

「・・・そう・・・俺の両親は・・・医者だった・・・」

「医者・・・」


二宮さんは日記に目を落とし

文字を指でなぞる

その表情は悲しそう・・・