小4の夏
当時両親は別居し母の実家に母、兄、私は暮らしていた
狭く古い市営アパートの2階
父からの距離は車でおおよそ30分
子供の私からすればまあまあの距離だった
ある夜、おそらく深夜0時は過ぎていたと思う
突然の襲撃
案の定、父である
何度もチャイムを鳴らし、ドアを蹴飛ばし大声で怒鳴る
しかし深い深い眠りについていた私は全く気付かなかった
そのうちドアの反対側の壁をベランダや樋などを使ってよじ登ってきた
窓をたたき割り部屋に侵入
爺ちゃん、婆ちゃん、母、兄は全員よじ登っているタイミングを見計らいドアから逃げた
残ったのは寝ている私ひとり
ここで私はまるで悪夢のような場面に遭遇する
「私ちゃん、私ちゃん」と体をゆすって起こされた
そう父に
目の前には豆球のオレンジ色に浮かぶ父の顔
何が何だかわからなかった
パニックになりながら部屋を見渡すと
たくさんの血が布団や壁についていた
訳がわからずにいると警察の人が父と私をパトカーに乗せた(逃げたときに母が110番していたのだ)
この時の不安は半端なかったが泣くことすらできないほどのショックを受けていた
パトカーの中からあたりをウロウロする兄を見つけ一緒に乗ってもらった時はものすごくホッとしたことを覚えている
警察署について兄と私は母の迎えを待った
しばらくして母が迎えにきた
そしてまた市営アパートに戻り3人で階段や踊り場の付近の血を拭いた
私はその時に事件の詳細を母に聞いた
寝ている私を助けようと婆ちゃんが戻ってしまい父に暴行を受け頭を切り出血、数針縫う
左うでも骨折しておりしばらく入院することになったと
そこで私は泣き崩れてしまった
私のせいだ
何日か後、お見舞いに行ったが婆ちゃんを見ると涙が止まらずとてつもなく自己嫌悪に陥った記憶がある
父はと言うと
被害届をださないと捕まらないと聞いた
しかしその後の報復が怖いから出せないと
結局私の望む”父の刑務所行き”にはならないんだと落胆した
悪夢のような本当の話
あのおぞましい光景は今でもはっきり覚えている