あの激動の一日から、
今日で一ヶ月です。
このごろね、
時間が経つのがとても早くて。
自分の爪を見て気づく。
いつのまにかマニキュア塗ってない部分が増えてて、
もう!?って思う。
と言ったら、「俵万智っぽいな」と笑われた。
今まで、
誰かと付き合ったり別れたり、
恋をしてたりしてなかったり、したけど、
大概の場合は、一ヶ月はちゃんと一ヶ月で、
あんまり早いとかなかったのだけど、
今回はなんだかとても早いと感じる。
いっぱい会ってるからかな。
ちょっとスタートダッシュしたけど、
ここんとこはペースができてきたような気もする。
相変わらず好みは合わなくて、
私の全く理解できない分野である、十代のころの尾崎豊のような鬱屈した気持ちというもののど真ん中を彼は通ってきているし、
私の大好きな伊坂幸太郎を彼は全く面白くないと言う。
(先生が言うに、文体が純文学とは逆ベクトルのシナリオ調だかららしい。彼は純文学であればあるほどストライク。)
私たちのアイデンティティの中核を成す文学という分野での好みが合わないことで、否定されることで、
ふたりとも悲しい気持ちになったりはするのだけど、
そしてそこが私たちのいちばん崩れやすいところじゃないのか?と彼は懸念してるけど、
それでこそ私たちなんじゃないかな、と思う。
同じものを読んで正反対の感想を持つ、そんなのが。
作品の共有はできるけど感じたことの同調はできない。
でも違う方向から切り込むからおもしろいし、
うまく言えないけど、そんなところもいいところだと思うんだ。
映画を見て話し合って、
本を読んで論じ合って、
お店に入ってかわいいねーと言い合って、
漫画をたくさん貸して借りて、
学食でごはんを食べて、
お休みの日は出かけたり部屋でテレビみたりして。
そんなふうに、
これからもいれればいいと思う。
一ヶ月たってわかったことは、
本当に本当に優しい人だということ。
大切な人をすごく大切にする人だということ。
そして私は今、
恋人としてその優しさと強さを受けることのできる唯一の人だということ。
私は何ができているだろう?
ちいさくても、光がよわくても、
希望のようなものになれればいいと思う。
苦しくなった時に笑顔が浮かぶ、
そんな存在になれたらいいと思う。