久しぶりの投稿です。
ほぼ4年ぶり?
日暮さんかオチョアか俺かってぐらい4年に一度になりかけてしまいました。
ロシアW杯、我らが日本代表は目標であったGL突破、ベスト16という成果をあげました。
賛否両論いろいろあるようでしたが、私見では十分な結果を出したので賞賛したいと思います。
今大会はこれまでのサッカー協会、ひいては日本人の感覚としては稀である大会直前でのまさかまさかの監督交代。
確かにアジア予選後の戦績は振るわず、大会に不安要素をかきたてる試合が続いたといった現状がありながらも、テストや怪我人などの要素も絡んでいたため監督解任までとは思っていなかったため動揺は大きかった。
巷ではスポンサーや電通の意向が大きく絡んだという話があるが、これは真実であるようなないような感じ。
まぁそれは抜きにしても協会としては思い切った舵切りが結果大英断に繋がったのは間違いない。
中には「10人相手に1勝しかできなかった戦績はいかがなものか?」という説を唱える屁理屈者がいるが、1勝1分1敗で勝ち抜くなんてざらにあること。勝ち抜いた事実を評価すべきである。
これまでの日本代表のW杯では、自信を持ったチームはGL敗退、自信のないチームがGL突破というよくわからない日本人のメンタリティによって結果が分かれた。
すなわち日本に必要なのは個の力やチームワークはもちろんのこと、一番必要なのはメンタルの部分だということが今大会でも立証したのではないだろうか。
日本はやはり世界では30位以下の国であり、120%を出さなければW杯では勝つ事が出来ない。その120%を出すためには自分達が弱者であることを認識することと、やることをハッキリさせることが何より大切であり、ミスなくほぼ理想通りに試合を進めなければ試合には勝てない。
でも文字にすると簡単だけど、メンタル面を整えるのはおそらくフィジカルや技術よりも難しいのかもしれない。
しかし今大会はもちろん手放しで「感動をありがとう」だけでなく、反省し次に活かすように論じなければならないのはわかっているが、逆に今大会で得た自信こそが日本サッカーのベースにしていかなければならないと思う。
その今大会日本代表が世界相手に立証したことは、
・走り負けない走力
・ビハインドでも取り戻せる精神力
・一対一でも当たり負けない気の強さ
・悠然とボール回しの出来る狡猾さ
・FPでのGL突破
と今までの日本人に欠けているといった部分をW杯という舞台で世界相手でもやれるといった証拠。
ここまで出来たことは本当に誇らしいし、胸を張って世界と戦えるベースになっていくんではないかと思う。
特に一対一でも当たり負けしない強さの部分は間違いなく前任者のハリルの影響が大きい。デュエルしなければならないと選手を煽ったことで、海外の選手は当然ながら、Jで戦っている選手にも影響を及ぼしたのであろう。その証拠にJリーガーである昌子はルカクにもニアングにも身体も気持ちも当たり負けしていなかった。
ここは今まで日本のウィークポイントと言われたところだが、ここまで出来たことは自信に昇華させなければならない。
ポーランド戦でのボール回しも否定論がいろいろあったが、何ら恥じることはない。むしろ恥じるのは否定論者のほうである。
あのケースは確かに独特で、試合自体に負けているほうが攻撃する意思なく時間稼ぎをしたこと。これはもしセネガルが得点すれば世界中の笑い者になってしまうリスクの高い策。
自分もこれまであまり見たことのない展開だっただけに心持ちがわからなかったが、ここまで賭けに出た指揮官の勝負師の勘と決断力は見事としか言いようがない。
失敗すればこき下ろせば良い。でも成功したのであれば賞賛しなければならない。
日本人もここまでの戦い方が出来るようになったのは間違いなく日本サッカーの成長の証。
最近日本のスポーツ界では「勝たなければ意味がない」といった論調が全体的に見てとれる。
これは何ら間違ってもいないし、その通りである。
しかしそれを履き違えている人も同時に多い。
勝たなければ意味がないのは当然だが、勝つことだけが全てではないケースがあるのは確か。親善試合などはあくまで親善試合であり、日本の場合は特に今時点の日本の立ち位置や、どこまで日本代表としてのサッカーが通じるのか、どこまでこの選手はチームに機能するのかを確認する試合でしかないと思う。しかし昨今、その親善試合すらも「勝たなければならない」と根拠のない理由だけが一人歩きしている。
翻って、このポーランド戦。
まさしく「勝ち抜けなければならない」試合。確かにサッカーの本質的な部分では難しいところではあったが、結果を出した以上間違ってはいないし、勝ちにこだわる側面から言えばルール違反や卑怯な手を使ったわけではないのだから勝利至上主義の人々は賞賛しなければならない。
それにイエローカードを対象にしたFPで勝ち抜けたことには胸を張るべきことだと思う。
日本のように体格面で劣る国がフェアプレーで戦ったのは誇るべきことだし、これからのサッカーにとって一つの指針になるのではないか。
この2つのケースだけでもこれまで日本にとってウィークポイントだったり、足りなかった部分。これを世界相手にでも通用できたのだから誇りにすべきだし、これをベースに出来ればもっと世界相手に自信をもって戦えるはず。
日本のもっている、組織力、連動性、献身性、アジリティ、走力これに加えて一対一でも当たり負けしない精神力とゲームをコントロールする狡猾さが加われば十分世界と戦えるだけの力はあることを証明した収穫ある大会になったと思う。
改めて日本代表の選手には拍手を送りたい。