web絵本「砂の右手」

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月夜の砂漠を旅する「砂の右手」という大人向けの絵本を毎日更新しています。

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やがて舞を終えた娘が男のところにやってきました。
「もう躰の方は大丈夫ですか?」天女を思わせる美しい声で娘は訪ねました。
「みなさんのおかげでだいぶ善くなりました」
男は女の舞を見た時の高揚を押さえきれぬまま答えました。



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男は娘の歌を聴きながら酒を飲み、娘の舞いを見ながら肉を食らいました。見れば見るほど美しい娘です。
艶めかしくゆるやかに舞い、かと思えば黒豹の如く激しく躍動する。炎に映し出される娘の瞳は朱色に光り、ほとばしる汗の滴はまるで宝石のようでした。

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その宴はそれはそれは楽しいものでした。
太鼓のリズムが大地を這い、ハープの旋律が大気を震わせ、娘の歌が天へと突き抜けました。
皆、酔いにまかせて、舞い踊り、男も皆の輪に入り酔い、踊り明かしました。
砂の右手がさらさらと流れていく事も忘れて…

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