※音楽と一緒にどうぞ↓(管理者的には、この小説の主題歌ですww)




朝。
いつも通りに、学校に登校する。
しかし、いつも通りじゃない。
彼女がいない。
いつも、この別れ道にいる、
彼女がいない。
僕は、
「こういう日もあるんだ」
と思い、
そのまま、歩き始めた。

学校。
何か、ざわついている。
みんな、グラウンドに出ている。
特に、何もやることがなかったので、
僕も、みんなについて行った。
すると、
「止めなさい。早まってはいけない。」
と、大音量で先生が、誰かに向かって言っている。
僕は、目線を先生が向いている方へと向けた。
僕は、
息をのんだ。
彼女が、屋上のフェンスを越えて立っている。
これは、まさに、
「自殺…」
僕は、つぶやいた。
彼女は、今、何を。
僕は、気持ちが混乱した。
彼女は、何をしている。
どういうことだ。
分からない。
分からない。

すると、彼女は、
背中を向け、
まるで、力が抜けたかのように、
倒れ込んだ。
僕は、それを、見ることしかできなかった。
彼女は、空中に身を任せるかの様に、
垂直に

落ちた。

生徒たちは、悲鳴をあげだした。
先生は、スピーカーを落とした。
僕は、
頭が真っ白になった。
体が動かない。
頬に、温かいものが流れるのを感じた。
僕は、泣いている?
分からない。
感情が混乱する。
体の鎖が取れたように、
体が動いた。
と、同時に、何かが込み上げてきた。
お腹の底から、
足の先から、
込み上げてくる。
僕は、
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
泣きながら、叫んだ。
そして、その場に倒れた。

その後、警察が来た。
彼女は、救急車で運ばれて行ったらしい。
その日、学校が無くなった。

帰り道。
いつもなら、彼女と一緒なのに。
今日はいない。
別れ道。
いつもなら、手を振って、別れるのに。
今日は出来ない。
一人。
どこでも、
一人。

12:00

家。
まだ、誰も帰って来ていない。
当然だ。
僕は、自分の部屋に入り、ベットに横になった。
まだ、心の傷が癒えない。
泣き足りない。
また、泣いた。

彼女との日々。
それは、僕にとって、幸せだった。
いつも、そばにいて、
いつも、一緒に何かして、
いつも、いつも、いつも…
彼女は、生きているのだろうか。
もう、あの笑顔を見れないのだろうか。
もう、二人で、登下校することはできないのだろうか。
彼女との日々が蘇る。

16:00
ふと、目が覚める。
いつの間にか、寝ていた。
一階に下りると、まだ、誰もいない。
僕は、もう、何もやる気が出ない。
テレビをつける。
ニュースがやっていた。
何気なく、ソファーに座って見る。
『最近、いじめや、ストレスで、自殺する学生が増えているんです。』
『それでですね、その自殺を追うように、家族や、その子の友達が、自殺しているんですね。』
『どうしてなんですか?』
『遺書などを、読んでいくと、『上(天国)で一緒になろうね。』などという内容が
 多いんですね。』
僕は、普通なら、おかしいだろうと思う。
しかし、今は、同感できる。
僕の、頭の中に、「自殺」という文字が残った。

17:30
僕は、街中を、ぶらぶらしていた。
今、思う。
「テレビ消し忘れた。」

空を見上げる。
もうじき、夜になる。
目の前に、ビルがある。
僕は、そのビルに向かって歩く。

17:50
ビル。
エレベーターで、
屋上へ。
警備員はいない。
屋上は、意外に、広かった。
どこの会社のビルか。
そんなことは、どうでもいい。
空を見上げる。
もう、ほぼ真っ暗だ。
やっぱり、安全上だろうか、
銀色の手すりが屋上を囲う様に、備え付けてある。
僕は、手すりに近づき、触れる。
「彼女はどういう気持ちだったんだろう」
と思った。
手すりを越えた。
足の踏み場が、ほとんど無い。
この手すりを離したら、落ちる、
方向を変え、前を向く。
下を見ると、
もう一つの屋上みたいな、スペースがある。
相当、高い屋上を選んだと思った。
ぐるっと、顔を動かし、見渡す。
そして、十分見渡し、
「今から、そっちに行くから。」
とつぶやいた。
そして、手を離そうとした、
その時、
「待って」
その声は、後ろからではなく、前から聞こえた。
そこには、少女が浮いている。
僕は、頭まで逝ってしまったのかと思った。
もう一度、手を離そうとする。
「待って」
少女がまた、大声で言う。
「なんだよ」
少し、怒り気味に言った。
すると、少女は、こんな発言をした。
「彼女を助けたい?」
何を言っているんだと思いながら、
「お前に何ができる。」
と言うと、
すると、次の瞬間、その少女は、衝撃な発言をした。
「彼女は、死んだ。」
「えっ」
僕は、少女を見た。
何者だ、こいつ。
まず、浮いている時点でおかしい。
って、まて。
『彼女が死んだ。』
え。
嘘だろ。
そんな。馬鹿な。
冗談だろ。
「冗談じゃ、無いよ。」
少女が言う。

もう涙が出ない。
もっと、自分が嫌になった。
人生も、何もかも。

「でも、私なら、彼女を救える事が出来る。」
「!?」
今、なんて言った。
『救える事が出来る。』
僕は、我を忘れて、
「どうやって、救える。」
と叫んで言った。
「じゃあ、命賭けれる?」
「えっ」
こんな少女が、そんなことを言うなんて。
彼女は、救いたい。
けど、命は大切だ。
でも、今、命を捨てようとしたじゃないか、
無意味に、捨てるより、
どうせなら、何かして、捨てた方がマシだ。
「彼女のためなら…命なんて、いらねぇ。」
僕は、言った。
「やっぱり、そういうと思った。」
少女は、一回転して、
「私と握手したら、契約完了。
 彼女を救う手配をする。
 救えるか、救えないかは、あんた次第。
 どうする。」
僕は、すぐに決断した。
少女の手を、強く握った。
すると、握った間から光が出てきて、包まれた。
「うわぁぁ」
手すりから、手を離してしまった。
目をつぶる。
数十秒たって、目を開けると、そこは、さっきまでいた、屋上だった。
「あれ?」
頭の中が混乱する。
すると、後ろに、人の気配がした。
振り向くと、そこには、さっきまで話していた、少女がいた。
今度は浮いていない。
きちんと、地面に足が付いている。
少女は、こっちの顔を見て、にっこりと笑い、
「よろしくね。中崎晃希(なかざきこうき)くん」
「えっ」
これが、僕とその少女との出会い。
そして、これから始まる。
彼女を、救う、ストーリー。

第ニ章に続く。
※音楽と一緒にどうぞ↓(管理者的には、この小説の主題歌ですww)



12月24日
君がいた。
嬉しさのあまり。
僕は
泣いた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

12月1日
学校。
いつもと変わらぬ、
風景

そして


僕は、あと何年、君の笑顔を見れるだろうか。
あと何十年、何百年、君の隣に居れるのだろうか。

チャイムの音。
君が立つ。
僕も立つ。
 二人、顔を見合いながら、
笑う。



第一章

何気なく授業を受ける。
ふと、風が入った気がして、窓に顔を向ける。
カーテンが微かに揺れている。
視界には、もう一つ。
揺れているものがあった。
君の髪。
じっと見すぎたのか、
君がこっちに気付く。
そして、笑う。

そんな、生活、人生。
僕は、思う。
「ありなんじゃないか」と。

帰り道。
部活はしていない。
君もしていない。
合わしているのだろうか。
疑問を抱く。
 二人、無言で歩く。
大きな歩幅と小さい歩幅。
夕日が照らす。
二人。

別れ道。
僕は、右。
君は、左。
ちょうど、別れる。
 二人、手を振って。
それぞれの道を行く。
それが、僕達の、分岐点。

家。帰宅。
「お帰り」
母が言う。
妹が言う。
父は、まだ帰ってきていない。
僕は、軽く会釈をして、自分の部屋に行く。
夕御飯も、3人。
無言。
父は、まだ。

昨夜、親と喧嘩をした。
父は、僕を殴った。
母は、それをただ、見ているだけ。
それ以来、親とは一切話さないのとを決めた。
父は、暴力で解決。
母は、無力。
最低の、親だ。

11:00
玄関の扉が開いた音がした。
父が帰ってきたのだろう。
と思い、布団に入り、そのまま寝た。



夢、それは種。
誰かに、貶されると、夢は消え、
描いていた絵が、真っ白になる。
種は、花を咲かすことなく、土に埋まり。
いつかは、無くなる。
だから、夢は持たない。
夢は、絶望を見せる前の、序章に過ぎない。


12月2日
学校。
僕は、
絶望を見た。