西洋占星術の世界観では、
秋分は生まれてから自分をじゅうにぶんに
味わい、世間の中に身を置き、
社会性を身につけたあとに
改めて「一対一の他人との繋がり」に
着目する。
いわば、お母さんの子宮を勢いよく蹴って
この世に出現し、学校に通い、仕事し、
「さぁ、そろそろ他人との生活(結婚など)に
コミットメントしよう!という時期にあたります。
もちろん、これはクラシックな型にはまった
「お話」の中でのこと。
現代では結婚は必然ではありませんね。

ただ、友人でもビジネスパートナーでも、
誰かひとりと深く付き合う。
協力し合って生きる。
誰か対等な関係の人の長所も短所も含めて
自分の内に受け容れる。
建設的な意味での「共依存関係」に
チャレンジする。

そのような人生の教科書をつまびらく
シーンに例えられているだけです。

ちなみに冬至は「家族をつくる」とか
「自分の居場所となる、小さなコミュニティを
形成する。住処をつくる」 
そんなふうに捉えられています。
しかし、これも人によって、
実現のかたちに個性が加わりますから、
ただの「典型=人生の歩みの例え話」
と受けとめてくださいね。

さて、秋分はそのようなわけで、
人との繋がりと協力を意識するのに最適な時。
ようは、グループで過ごすよりも
一対一の関係を深めることにより、
生の人間を知る!ということです。
例えば、私のような鑑定の仕事はこの域に入ります。
セミナーではなく、個人と向き合う対話なわけですから。
他人様のことを知り、尊び、その相手から学びを得る。
他人様の感情に共感し、相手の体験を自分のものとして共鳴する。
あくまでも目的は「調和」です。
秋分のエネルギーは議論や対立ではありません。

調和から生まれるもの。
中庸の徳。
自己主張より他者への理解。
相互扶助。
自分以外の人間の長所も短所も受け容れる決意。
思い遣り。

そのような、他者の立場になって考えることにより、
自分の世界が広がり、人生の歓びを味わうこと。
人と深く関わることにより、自分についても相手に理解してもらえる嬉しさを知ること。

どうか、意識して過ごしてみてください。

キーワードは「調和」と「中庸」です。

では、よい秋分を。