いきなりですが・・・
これ、なんだと思います?




では、これらは?




たまたま大掃除してたら、こんなトランクが見つかっちゃってね~♡
うふふ・・・と意味深に笑う、19世紀より続くロンドンの有名な
「超常現象研究機関」である、俗称「CPS=
カレッジ・オブ・サイキック・スタディーズ」の美人校長ジルさん。




トランクとはこれです↓



古代エジプトのオブジェから石のかけら、
木製彫刻の一部分、古代のビーズ、古めかしい家具の一部分に・・・
とにかく骨董品ばかりであることはまちがいありません。

それぞれの品に「大英博物館」の研究者からの鑑定書がつけられています。
まさに、本物のアンティーク。

「これ、どうしてここに?」
と訊いた私にジルさんはまーったく普通に
「あぁ、これらの品はね、スピリットたち(幽霊さんたちのこと)が
ミディアムに(いわば霊媒師。亡くなった方の魂を呼び出すことを
専門としている霊能者をイギリスでは「ミディアム」と呼びます)
渡したものよ」

えっ、えええーっ?!
ちょ、ちょっと、もう一回言って?と私。

側にいた恩師であり、除霊家のマーサさんはここで大笑い!
それを見てジルさん、
「ああ、あなたは霊媒ではなかったもんね。
これはね、うちの歴代の霊媒たちが霊から受け取ったものなの。
そう、霊は物質をもこのように私たちに運んでくれることがあるのよ。
自分のことを語るのに必要だと思った時やその他さまざまな理由が
あるとは思うんだけど、実際に霊媒が交信中に "ごろん!" って足元に
落ちてきたものや、投げつけるようにしていきなり空中から
"ポロン" って落ちてきたものがあるの。
それを私たちは鑑定士のところへ持っていって、きちんと調べてもらうのよ」

「ほらね、これが鑑定書」
そういって、英語で書かれた正真正銘の大英博物館からの鑑定結果を
見せられました。

うーむ・・・それでも、やはり実際にその場面を見ないことには
なかなか信じがたいですよね~。
失礼ながら、どんなに著名な霊媒でも、どんなに歴史ある公的な
研究機関の言うことでも、自分で体験しないことについてはやすやすと信じない、
頭の固い(というかマトモ?笑)な私は
疑心暗鬼のまま、その部屋を出たのでした。

さて、そんな失礼な私をニコニコともてなしつつ、
お掃除を続けるジル校長が次に私に見せてくれたものがこれです↓

コナン・ドイル夫妻のパーティー招待状!
皆さんも、コナン・ドイル卿はご存知ですよね。
アーサー・コナン・ドイル卿、そう「シャーロックホームズ」の小説家です。

晩年には心霊学についての研究に熱心でした。
こちらのカレッジとの関わりも深かったのでしょうね。




カレッジにはコナン・ドイル卿のポートレイトが飾られており、
彼の名のついた、セッション・ルームがあります。
私のお客様にも実は、お医者様が多いのですが、
ドイルも眼科医でしたね。
きっと、お医者様ほど、不可思議な現象に遭遇する機会が多いのでしょう。




さて、下の写真はワークショップをしたり
セッションをしたりするお部屋です。



18世紀のままのたたずまいを感じさせます。
どの部屋にもあるのが、こちらのスプレー式フラワーエッセンス。
もちろん、頻繁に部屋を浄化するためです。




各部屋ごとに絵画や写真などが飾られています。
そのうちの大半は霊的なインスピレーションを得て
描かれたもの。
下の幻想的な画もそうです。
フランス人のサイキッカーが描いたとのこと。
まるで、昨日描かれたかのような素晴らしい保存状態ですが、
もう50年以上も前の作品だとか。


1940年代の心霊研究者たちの専門誌も大切に
飾られていました。
写真はある事件の解決のために警察に協力し、
みごとな成果を得られた霊媒師の女性だそうです。




下はいわゆる「自動書記」にて書かれたもの。
きちんと保管・展示されています。




検証に検証が重ねられ、協議の上で「この霊現象は事実かどうか」が
厳しく判定されるそうです。
その真摯な姿勢はいまでも変わらず、
たとえば、こちらの機関専属のヒーラーさんになるためには、
最低でも2年から2年半という時間をかけて
こちら主催の講座に通い、その後で優秀な霊能者さんたち数人の前で
本当にヒーリングのエネルギーが出ているかどうか、
ヒーラーとしての能力及び患者の病んでいる箇所の指摘は当たっているかどうか、
そのようなことを審査されるそうです。
そして、その審査に合格しても、実技研修として学校内に設置されている
ヒーリングクリニックにおいて、ドネーション=わずかな寄付金だけを
いただきながら、さらに2年はみっちりと研修するとのことでした。

ヒーリングの講座には「短期集中コース」なるものはなく、
その理由のひとつとしては「時間をかけないと身につかないものを大切にするため」
だそうです。
私もそうですが、マーサさんに度々、「今回はここまでね。今回教えたことを
次回まで毎日きっちりと練習してからしか次の過程には行けないわ。
だから、2ヶ月もの夏休みがあるのはちょうどいいのよ。
身につけないことには次の段階には進むべきではないもの」と言われます。

そして、日本ともうひとつ違うのは・・・
ヒーラーになる前には必ず、「ヒーリング」についての法律の勉強をすること。
たとえば、当たり前なのですが、患者さん自身の許可・承諾なしに
勝手に「ヒーリングしておいたわよ~」はぜったいダメ!
エネルギーをもらいたくない人もいるかもしれませんし、
そのようなことは信じない・気持ち悪い、と思う人も多いのが事実です。
それに、自分と相手をきちんとエネルギー的にプロテクトしてから
ヒーリングを始めるというヒーラーさんの日本では残念ながら
私は見たことがありませんでした。
マーサさんの場合は、患者いやクライアントと言ったほうが適切ですね。
クライアントさんの目の前できちんと自分のエネルギーがクライアントさんに
いかないように、そしてその反対にもらってしまわないように、
きちんと瞑想をしてからしか施術は始めません。
ようは、「ヒーラーが気を入れる」とか「ヒーラーがエネルギーを送る」
のではなく、「宇宙のエネルギーもしくはクライアントや自分の周りにいる
聖なるスピリット」が自分を媒体として使ってくれる。
そのような考え方のようです。
ですから、よくマーサさんは「クライアントさんの守護霊さんのひとりや
エンジェルと西洋では呼ばれる聖なる存在、宇宙からの光がクライアントさん
を癒してくれているのを施術中に見たわ。それはこうこうこんな感じだったの。
楽しかったわ~♡」と私に嬉しそうに話してくれます。

そして・・・、もうひとつ英国の感心するところ。
それは、ヒーラーさんたちの保険が存在することです。
これについては私はまだ言及していないのですが、ようするに
クライアントさんからのクレームや自分が施術、もしくは除霊中に
ケガをしたとか、いろいろなケースを想定してのことでしょう。

ちなみに、こちらの機関では、ヒーラーを目指す人のコースに
入学する時点でこの保険に入ることが義務づけられています。

それから、法律ということにつきましては
まさにこれからの日本でも、スピリチュアル業界でお仕事をする方には
きちんと学んでほしいと思います。

たとえば、私の住んでいるフランスでは「ヒーリング」自体が禁止です。
アロマセラピーですらも、針灸師であっても、医師の資格がないとできません。
そう、フランスはちょっとお固すぎるのですね、残念なことにー。

霊媒師・霊能者・占い師についても、やはり「反セクト法」という
政府が認めていない新興宗教団体のたぐいに過敏な法律があり、
タロットカードや数秘術、占星術といういわば「きちんと学んだ論理性が
認められるものを使用してのアドバイス」については OK !
しかし、霊感だけでなんのツールも使わず、ロジックがクライアントに理解
できないようなものは好ましくない。
このようにかなり厳しいのです。

占星術については「占い」というくくりに入れるのは
実は日本その他の東洋だけで
西洋では「Astrology」という言葉のとおり、
ひとつの「古代からの学問」としてとらえられています。
そこがまた、易やタロットなどの偶然性(本当は偶然なんてないんだけど・・・笑)
が連想されるような特別な能力を持った誰か(かのように見える?)が
やる「占い」とは性質が違うのです。

注 : ただし、占星術は「科学」ではありません。
占星術は天文学では、もちろんありませんね。
空に実際に見られる天体について話してはいるのですが、
占星術はあくまでも、物理的なもの、引力やその他の原子の働きを
とらえるものではなく、あくまでも地球とそこに住む私たちの
「意識」について、「現象」についての分析と探求をしているのです。

小説「ラムセス」で著者のクリスチャン・ジャックはある登場人物に
このような台詞を言わせてます。(以下、要約です)

「あなたは魔術の先生だと聞きましたが、そうですか?」
「いや、私は魔術の師ではない。"魔術" そのものが "師" なんだよ」

この魔術という言葉を「占星術」に置き換えると、
まさに私の思うところとなります。



それでは、今日はこんなところで。
英国滞在記の続きはまた次回のブログでお話しさせていただきますね。



取材にご協力いただいた、カレッジ・オブ・サイキック・スタディーズ
の秋のプログラムです。
いろんなワークショップ、コース、セミナーが開かれています。
もちろん、ヒーリングを受けたい、霊視してもらいたい、そんな人も
受付てくれています。
英国にいかれる際はぜひ!いろんな霊能者さん、ヒーラーさんがいますよ。
お値段もお手頃で、きちんとしたシステムになっているのがうれしいです♡