
* プラットホーム*

「おばあちゃん おじいちゃんの言うこと よく聞いて お母さんを助けてあげてね 元気で頑張ってね!」
手を とって
最後のお別れをする
祖母 と 孫娘
ホームに 電車が 入り
出ていくまでの
短い 時間を 惜しむ
息子夫婦が 離婚をした
孫娘は この春
一年生になる
「うん わかった!」
もう 会えなくなることを知っているのかどうか
わからないけど
可愛らしく お返事を
返した
―小さい かなちゃん
元気かなぁ…
祖母は 時おり 思い出しては 呟く…
お母さん…
あなたが 呟くたび
ちゃんと 答えて
上げられなくて ごめんね
あの日から 10年が 過ぎたね
「あのこは 大丈夫! しっかりした 子だもの
心配 ない!」
うん そうだね
いい子だよ
だけど…
あたしは 気がついてたよ
あなたが 一番心配だったのは
お嫁さん!
「かなちゃんに お別れのお話し してるとき 嫁さん… 後ろ向いて イヤそうだったなぁ… 怒ってるみたいだったな…」
お母さん!
大丈夫ですよ
怒ってなんか ないですよ
彼女は きっと
泣いてたんだよ
彼女に とって
あなたは 本当の
―お母さん…
「尊敬出来るのは お義母さんだけ」
彼女は いつも そう言ってました
嫁姑
あたしには 入り込めない 不思議な 繋がりが
2人の 間に ありました
きっと
実の娘 とは 違う
2人にしか わからない
親子の絆が
あったんだよね
ちょっと 羨ましいです
嫁姑
ちゃんと 愛情
で 結ばれてたねもう
会うことが
ないかもしれないけど
大切な お嫁さん
心配して 思いをかけてる あなたの 愛は
きっと 彼女も 感じてるはず たぶん…
同じ お空の下でね
あの日 あのプラットホームから
違う 駅を 目指して
出発した
彼女たち 母娘 を
心の中で
そっと 見守ってるんでしょうね
お母さん



「今度のお家は GEOちかいねぇ~ いいねぇ~
」

