借金の,取り立てがきて、そこから数年。

なんとか生活は立て直しつつあったけど、
借金はずっと背中に乗ったまま。

そんなある日、
義父が突然倒れた。

正直、突然の事で感情はぐちゃぐちゃやった。

「これからどうなるんやろ…」

お金のことが頭をよぎる自分もいて、
そんな自分が嫌になった。

そして――

義父はそのまま帰らぬ人になった。

悲しいとか寂しいとか、
そういう気持ちももちろんあったけど、

葬儀、手続き、相続、
やることが多すぎてゆっくり考える暇もなかった。

そして後日。

死亡保険金が入った。

義父がかけていた保険。
まさか、それが家族を救うことになるなんて。

そのお金で、
苦しんできた借金を完済した。

通帳の残高がゼロに近づいた時よりも、

借入残高が「0」になった時のほうが、
凄く安心した。

終わった。

本当に終わった。

でもそれは、
誰かの命と引き換えの「終わり」。

スッキリだけではない。

複雑。

ありがたい。
でも切ない。

義父はお金の管理が得意な人ではなかった。

でも最後に、
家族を守る形になった。

皮肉やけど、
それもまた人生なんやと思う。

あの時、保険がなかったらどうなってたんやろ。

改めて思う。

保険って「得するもの」じゃなくて、
「最悪を止めるもの」なんやなって。

今は、
借金のない生活。

でも忘れない。

あの督促状の山も、
不安で眠れなかった夜も。

そして、

人生は何が起こるかわからんってことも。

だからこそ。

お金は、ちゃんと向き合おうと思う。