ブログ第1回は「ジョジョの奇妙な冒険 戦闘潮流」から、リサリサを。

「ブログ情報」の「メッセージボード」にも記載しましたとおり、ネタバレしまくっていますので、嫌だと思う方々は回れ右でお願いしますね。








1987年から2004年までは週刊少年ジャンプに、2005年から2018年現在まではウルトラジャンプに連載されている、超・長期連載作品「ジョジョの奇妙な冒険」において、初めて登場した「女戦士」、それがリサリサです。

「第1部 ファントムブラッド」に登場した名前をもつ女性キャラクターは、いずれも「芯に強い意思をもった女性」ではありましたが、戦闘に加わることはありませんでした。
「第2部 戦闘潮流」の中盤にして、初めて「戦闘に加わる女性」が登場します。
それが、リサリサです。

物語の終盤において明かされる彼女の本名は、エリザベス・ジョースター。
第2部の主人公ジョセフ・ジョースターの母君その人でした。

私がジョジョ2部を初めて読んだのは……たしか、小学生の頃です。
中学年あたり??かな??
兄達(中学生)がジョジョのコミックスを集めていたので私も…という流れ。
ちなみにジョジョの中で初めて読んだのは3部で(なぜだったかは忘れました)、そこから1部・2部と遡って読みました。

私は小学生の頃から「強い女性」がとても好きで、憧れを抱いていました。
ゲームの女性キャラクターでも、「女らしい女性」よりは「男勝りな女性」の方が好きでした。
FFⅤならファリスが好きでした。
ドラクエⅣならアリーナ(マーニャも好きでした)。
幻想水滸伝ならばバレリア。
なので、リサリサのことも大好きでした。
とにかく「かっこいい!!素敵!!」と終始思っていたものです。

それから早2●年が過ぎて…結婚して2児(双子)の親となった今、ジョジョ2部(戦闘潮流)を読み返して、「親視点」で見た時、リサリサに対して思ったこと……それは……


この人……親としては、ダメダメなんじゃないか?


…でした。
リサリサ好きな方々、申し訳ございません。

子供の頃に読んだ時も思いましたが「壮絶な人生を生き抜いた女性だな」と。
そこは、やはり今読んでも変わりません。
リサリサは自身が赤子の時に両親を海難事故で一度に亡くしたことを皮切りに、彼女と親しい間柄にある人々は、悉く亡くなっています。
その中でも彼女の人生を大きく揺るがしたのは、夫=ジョージ・ジョースターの死でしょう。
リサリサは夫のジョージを化け物に殺され、その仇討ちをしたことで、国際的な指名手配を受け、当時赤子だった息子ジョセフをジョージの母=姑のエリナに預けて、自身は母国イギリスを離れ、名前を偽り生きていくことになります。


ちょっと自分の立場で想像してみた。


私の夫君が上司に殺害されて、
逆上した私はその上司を殺害して、
それを目撃されたことで私は国際的に指名手配されて、
どんぐり君と小茄子君を夫君の姑(未亡人)に託して、
お金持ちの知り合いの庇護の下で名前を変えて別の国で生活して、
18年後に立派な青年に成長したどんぐり君と小茄子君と再会して、
しかしどんぐり君と小茄子君は、私が今すぐ超厳しく鍛え上げないと約1ヶ月後には死んじゃう運命で。


……え。超ヘビー。
具体的に想像するとヘビー過ぎるんですけどこれ。
なにこれ「たまんない気持ち」になった。

こんな状況で再会したら、私のような平凡な人間だと、

「うぁぁぁぁぉおおお!
どんぐり君んんんんん!!!
小茄子君んんんん!!!!
りりりり立派になってぇぇぇぇうぇぇぇぇぇん!!!!!
今まで放っておいてごめんなさいいいいいいいい!!!!!
あ、ああああと1ヶ月で死んじゃうなんて嘘よね!?
嘘よねぇぇぇぇ!!??
とにかく美味しいもの食べなさい!!!
これもそれもあれもどれも全部食べなさい!!!
さあ!さあ!!さあ!!!」

…て、なりそう。絶対なる。
それはさておきリサリサはどうであったか。
生き別れとなっていた息子との再会、リサリサは、こう。





……えっ(*⁰▿⁰*)?


リサリサはジョセフを一流の波紋戦士に育て上げるため、母親としての愛情を抑え込み、彼に自分が母親であることを当初は隠していました。
それで、





……えっ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )??


やはり私のような凡人には理解しかねる親子の再会。
いくら「厳しく鍛え上げるため」「正体は隠しておく」とはいえ、こうする必要は本当にあったのだろうか。

だって「顔が気にくわない」ですよ?
あまつさえ、今まで姑に育児丸投げしていた息子を、ゴンドラのオールでブン殴るんですよ?
いやいやむしろ息子に一発二発殴られてもおかしくないことしてるの、あなたの方じゃね??
戦闘力を測るために敢えて挑発したのはわかるけど、もっと他に言い方とか出会い方ってものがあると思うんだけど。

そして、リサリサは正体を隠したままジョセフの師匠となり、初めての修行で「波紋の力を駆使して登って来なければならない奈落」へと息子・ジョセフを突き落とします。
これぞ文字通り「獅子は我が子を千尋の谷へと突き落とす」。
まあ、ね。
これ出来ないとどのみち死ぬからね、ジョセフ!

自分だったらどうだろう。

どんぐり君と小茄子君を奈落に突き落とす……この奈落を登る力を身につけなければどのみち死んでしまう我が子……
たまらん気持ちになるな。
私だったら泣くわ。

「ももももももし、この試練に2人が耐えられなかったら……!!
わわわ私の手でででで、2人を殺したもどどど同然………!!!
いやぁぁぁ!やっぱりいやぁぁぁ!!!!!
どんぐりぃぃぃーーーー!!
小茄子ぅぅーーー!!!!」

…みたいな。
さて、リサリサはどうであったか。





おっふ(´Д`)


ジョセフ「あ…あの女の目……養豚場のブタでもみるかのように冷たい目だ」


生き別れの息子をろくな説明もせず奈落に突き落とし、驚き焦る息子へ投げかけた親の視線がこれである。





……あれ?
なんか、リサリサって……
「波紋戦士」としては一流だし、
弟子達を見る限り「波紋戦士の師匠」としても一流だし、
美しさと強さを兼ね備えた「女性」としても極上の部類に入るけど。

「親」としてはかなりダメなんじゃないか?
いわゆる「ダメ親」なんじゃないか?
だって、しつこいけど、これ↓で、



これ↓だよ?



いくらなんでも、無くね?
「一流の波紋戦士に育てる為」とはいえ、生き別れの息子にこれは無くね?

仇討ちとはいえ自分が一児の親であることも忘れ激情に駆られるがまま殺人を犯し、
今の今まで姑に育児を丸投げしていたくせに、
久方ぶりに再会した息子(姑のおかげで立派な青年に!)に対して、これは無いでしょう。

これを見たらさすがに姑=エリナおばあちゃんも、
「ちょっとエリザベスさん、あなたね…」
と言いたくなるよ、きっと。
ここは普通に「生きたければここまで這い上がるのよ!」と激励すれば良い場面なのでは?

ただし、この「養豚場のブタでも見るような目」はあくまでジョセフの感じた印象であって、リサリサ自身が「この養豚場のブタが!」などとジョセフへ言ったわけではない。
もしかしたら、
「わ、私の可愛いジョセフ……!!
こんな地獄の試練を与える悪魔のような母をゆるして!!」
と思っていたかもしれない。

いや……ないな。

たぶん、ない。
リサリサさんは、ない。
そんな気がする。

まあ、しかし、そんなリサリサの厳しさの甲斐あって、ジョセフは一流の波紋戦士となり、自分の命を永らえたうえに戦いの最中倒れたリサリサを救い、世界まで救ったわけですから。
やはりリサリサは「師匠」として一流なんでしょう。

「親」であるよりも先に「師匠」であることを選んだのだと思います。
私のような凡親にはなかなか理解しかねる部分もありますが、息子のために「親であるよりも師匠であることを選んだ」という生き方は、とても尊く強く美しい生き方だと思います。
古い言い方を敢えてすると「ジョースター家の嫁たるもの女傑であれ」といったところでしょうか。

いやしかし「そうする必要あるか?」な点は前述のとおり。
うん。
やっぱり「親」としては変だと思うし、ダメだと思う。
うんうん。
たぶん。

全ての戦いが終わった後、ジョセフに自分が母親であると打ち明けた…ということは、モノローグのみで語られます。
そして告白後は、アメリカに移住した、と。
少しで良いから「師弟」ではなく「親子」となったリサリサとジョセフの姿を、原作で見てみたかった気がします。

そして、まあ、ジョセフもよくリサリサをゆるしましたよね。
普段は陽気でおふざけの過ぎる奴だけど器の大きい男、ジョセフ・ジョースター。
良い育て方をしたんだなあ、エリナばあちゃん。
「弟子を育てること」ではなく「子供を育てること」に関しては、リサリサよりもエリナの方が上手そうだな、と私は思います。
エリナおばあちゃんを親として育ち、リサリサを先生として育つなんて、実はベストだったのかもね、ジョセフ。
やったね\(^^)/!!!


…以上、「親としてリサリサを見た時に感じたこと」でした。

こんな感じで毎回語っていこうと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。