兵士たちは島の各地で昼夜兼行の掘削作業に追われた。ダイナマイトなどの火薬類が足りず、兵士たちはほぼ手作業で掘り進めた。中川はそういった現場を細かく巡回し、時には自ら作業を手伝ったという。参謀の中には後方で地図ばかり見ているような者もいたとされるが、中川は一貫して「現場主義者」であった。中川は部下たちから厚い信頼を寄せられていた。こうした人間関係を背景として、未曾有の規模を誇る地下陣地は完成した。

 

 

「前向きな人は、常に問題意識を持ち、技術の進化に対応するための勉強も怠らない。自分が何がしたいのか、すべきかが明確なんです。不満を持っていたりもしますが、ちゃんと自分なりの価値観を持っている。一方、ネガティブな人はこのままでいい、という現状維持だけで何も変えようとしないし、課題も見出そうとしない。私の立場から言えば、前者にはいろいろ提言もできますが、後者には何も言いようがない…」