昔から、素晴らしいドラマ作品と、その視聴率には大きな乖離がある。
勿論、秀逸なドラマが視聴率を集めるものも少なくはないが、
昨今の視聴率低下傾向もあり、この1月期は顕著な例に遭遇した。
この1月期、多くの医療ドラマが乱立しているが、
その中でもアライブは最高峰と言っても良いくらいの秀作だと思う。
医療ドラマというと、ドクターXなどがその視聴率で評価されるが、
これこそ質との乖離であり、
アライブを観たことのない方で、秀作なドラマを求めている方には、
強力にリコメンドしたい。
近年だけでなく、全ての医療ドラマの中でも秀逸な作品だと思う。
腫瘍内科医とがん患者との日常を、
定点観測のように静かに追っているのがこの作品の特徴だ。
腫瘍内科医は、抗悪性腫瘍薬の処方と、
罹患した患者に寄り添う人間性が必要な職業だ。
その日常を大変よく表現している。
勿論この作品にも残念な部分はある。
腫瘍内科医とがん患者の日常という高度な人間ドラマの軸に、
医療過誤のマテリアルは不要ではなかったかということ。
しかも北大路欣也、中村俊介という出色な俳優を配しながら、
本題とかけ離れたエピソードがもったいない。
蛇足ながら、患者役で出演している高畑敦子さんは、
このドラマで素晴らしい芝居を披露している。
むかし、息子さんの事件に関連して、
彼女を引退すべきだと批判したことがあるが、
アライブでの芝居を観ると、彼女の代わりの考え付かない芝居を認めざるを得ない。
脚本はラブソングやスキャンダル専門弁護士Queen、ツーリストの倉光泰子氏。
作品の秀逸さと視聴率の乖離にとても嵌る素晴らしい作家である。
