企業の中で、今までの培ってきた、よき伝統や考え方を体系的にまとめ、
それを次世代に伝えていこうとする手法としてway management がある。
たとえばトヨタ自動車のWAYは
・カイゼン
・現地現物
・チャレンジ
・チームワーク
・リスペクト
である。もう少し具体的な内容にしている企業もあるが、
あまり内容を限定せず、従業員に解釈の余地を残すものが多いように思われる。
各企業内で、いままでのサクセスストーリーを過去の経営者などから辿っていき
策定していくことが多いが、あまりにも現実離れしたWAYを策定してしまうと
「こんなのうちの企業で大切にしてる?」
「こりゃお題目だね」
みたいな感じになってしまい、浸透しない。
ある程度、
「確かにうちってこういう風土あるよなあ」
という妥当性があり、なおかつ企業内の制度もそれに矛盾したものであっては
ならない。(例えば、チームワークといっているのに完全に評価制度が完全に
個人の業績のみ反映など)
その企業の特性を踏まえつつ、社員がそれを目標としたくなるような魅力的な内容にする必要があり、
その策定はかなり慎重にならざるをえない。
昨今派遣切りなどといわれているが、雇用が不安定な中でのwaymanagemnetは
大変難しい。いくらwayを実践させようとしても明日クビになる恐れがある人には
なかなか実践への動機付けが厳しいものがある。
wayを実践しないと解雇するぞと強要するものでもないし。
昨今ではソニー、IBMの正社員解雇が始まっている。
IBMなどは「従業員を大切にする」という価値観を大々的に謳っていたはずだが
果たしてその考えと矛盾しないでリストラが断行できるのだろうか。
こういった厳しい状況だからこそ、wayを大切にしないと、のちのち消えない傷が
各企業に残ることになる。
「うちのwayは業績がいいときだけ通用するもの」というイメージが企業には残る。