◇あこや真珠について


百貨店や店舗で見かけるパールネックレス。多くのものが『あこや真珠』と記載されていると思います。あこや真珠は阿古屋貝の中にある真珠の核。その核を珠(たま)または真珠と呼びます。



あこやは、愛知県に阿久比町という地名がありました。この地の古い呼び方が 阿古屋(あこや)と呼びました。この地では真珠の貝がよく採れたことから、阿古屋貝となりました。阿古屋貝の真珠ですので、あこや真珠となります。



あこや貝は日本国内の真珠養殖に使用する母貝の多くがあこや貝からとなります。世界中で高額で取引されるこのあこや真珠は、パールの中でもテリやキメの細かさでは一番優れているといわれています。


あこや貝は、貝の中でもウグイスガイ科の二枚貝に分類され、そこから誕生します。貝殻はほぼ方形で、殻長約9センチ。内面は乳白色の光沢があります。生息地は、日本国内の本州中部以南に広く分布し、奄美大島まで及びます。この貝の中には阿古屋珠(あこやだま)と呼ばれる珠があります。


あこや貝は水深20mくらいまでの岩礁に生息します。そして、青い光沢のある足糸を出して、岩石に自分の体を固定して生活します。日本の主な生息地は、愛媛県の宇和海、長崎県の大村湾、三重県の英虞湾などになります。ほかにも、西日本各地の透明度の高い内湾でアコヤガイを利用した真珠養殖が行われています。



◇ あこや黒真珠について


既にご察しのとおり、あこや貝から採れた黒い真珠があこや黒真珠となります。