「俺の事好き?」


酔っ払っているからと
急にどうしたんだろうか?

ここでなんて言ったら
私たちの関係はどうなるの?



こんなことを考えていたら
答えが喉に詰まってしまった

その後はどうやって電話を切ったか
覚えていない


…数日後…


莉子は純平の他にも
もう1人の男の子とやり取りをしていた
純平とは相変わらず曖昧な状態だったが
その男の子とも割り切った関係で
過ごそうと考えていた

だけど
急にその男の子から会えないと
連絡が来てしまった


ここでその男の子からの連絡が
無くなったのは
自分の気持ちと向き合う為なんじゃないかと
思ってしまった


その後すぐに
純平にLINEしてしまった

「今日会えない?」



今まで少ないとは言えない数の
男の子と会ってきたのにも関わらず
何故か純平と会う時は
ずっとドキドキしてて
純平の家の最寄り駅で待つ間
すごく浮き足立っていた


少し待っていたら
マッチングアプリ通りの
莉子にとってはかっこいい
男の子が走って現れた


「お待たせ…と、はじめまして?笑」
「急に言ったのに会ってくれてありがとう」

これが初めての会話だった


駅前のコンビニでお酒などを買って
すぐの純平の家に向かった

テレビを見ながらお酒も飲んでいると
純平が話しかけてきた


「あの時の返事聞いてもいい?」


本当は純平に対する気持ちは
曖昧だったのかもしれない
だけどほんの少し一緒にいるだけで
気づいてしまった


「好き…一緒にいたい」


そこからは一瞬だった
純平は理性をこの時に失ったらしい
このことは後で聞きました笑


まだそこまで経験も浅く
若かった莉子ものめり込んでしまった


ふと起き上がると
純平はMEVIUSのタバコを
ふかしていた


「タバコ似合わないね笑」

莉子は思わず純平に伝えてしまった
すると純平が

「好きか聞いた時本当は酔ってなくて
   酔ったフリして聞いてた、ごめん」


なんだか意外だった

まだ少ししか純平に触れて居なかったが
そんな弱々しい人だとは思わなかった

だけどそんな弱い所も
見せてくれることがその時
嬉しく思ってしまった


「順番逆になったけどよろしくね、純平君」

「莉子、大好き」


この純平との最初で最後の
幸せな記憶かもしれない

ほんの一瞬の幸せが
ここまで苦しめるとは
この時は思ってもいなかった…










次回

「恋人らしさとは?」

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