太陽が顔を出し、人々を活動させる。

大空に見えるは飛行機雲。水平上に出来た細長い雲は、アートを描く。
入道雲が空を覆っている。そのおかげかさわやかな風が吹く。

そん中、今日も学校では夏の定番でもある陸上競技が行われている。イヤイヤだが、実際には運動不足が解消される。
ストレスの溜まるときはスポーツをすれば解消される。そう言える。


それをぼんやりと3階の窓から見ていのは独りの少女であった。
静かな教室で、チョークの音がカツカツと聞こえる。それを追うように生徒たちはノートに一生懸命に写す。
その少女は、めんどくさそうな顔をしている。

そして、徳川家・・・・と書いたところで予鈴のチャイムが学校中に響き渡った。

「ここテストに出るからちゃんと予習しとけよー」

一人の生徒が終わりの挨拶を言った直後、その少女は立ち上がり、階段を駆け下りた。
目当ては好評の良い焼きそばパンであった。

一階のフロアーに到着し、急いで玄関へと向かった。
焼きそばパンは11時頃に40代くらいのおじさん(以前は20代位の青年だったこともある)が車で売りにくる。
一個120円とお手ごろな価格であった。

一番乗りに買ったのはその少女だった。焼きたての焼きそばパンを買い、Uターンし屋上へと上がる。
屋上にいる殆どはカップルで、その他の生徒は入りにくい場所だった。しかし少女はお構いなしにズカズカと行く。

ドアを開けハシゴをのぼり、上で座り込んだ。
手に持った焼そばパンをパクッと大きな口で噛り付く。

「ふぅ~美味しい~♪」