5人台本です
約40分ほど

ナレーション:性別不問
シンカ:性別不問
メイル:性別不問
アガレイ:性別不問
ミレイ(兼ね役は堕天使):性別不問


*使用について*
・使用許可は要りません。
・配信に使っていただいても構いませんん。もし使うよーって言ってくださったら、飛んで見に行きます(((o(*゚▽゚*)o)))
・自作発言はお控えください。
・改変、加工は可能です。
・思ったように演じていただけたらと思います。

後は、とにかく楽しんで演じてください!

よければ、X(@ria_meiou)まで感想などを言っていただけたら、泣いて喜びます。小躍りします。
強制ではないので…!!

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アガレイ:…これからどうするのぉ?
 
シンカ:どうするつったって…あいつを止めるしかねぇだろ。
 
メイル:どうやってするつもりですか。
 
シンカ:それは…
 
メイル:『堕天使』は種族の中でも最も強く、神すらも凌駕する力を持つとされているのですよ?
メイル:そんな相手にどうやって挑むと言うのですか。
 
シンカ:そんなもん!やってみなきゃわかんねぇだろうが!!
 
メイル:そんな簡単な話じゃないですよ!この脳筋が!!
 
シンカ:なんだと…!?
 
アガレイ:静かにして。
 
シンカ:っ!
 
アガレイ:ここで言い合っててもしょうがないでしょぉ?結局は何か手を打たないと、世界が滅ぶんだからぁ。
 
メイル:…そうですね。
 
 
ナレ:アガレイの言葉にメイルは考え込み、シンカは厳しい顔で黙り込み、アガレイは欠伸(あくび)をする。
ナレ:彼らにはどうしたらいいのかも思い浮かなばい状態ではあった。
ナレ:それもそうだと言えるだろう。『堕天使』は最も強く、凶悪で、全ての種族の上に立ち、世界すらも滅ぼしかけていたところを、産まれたばかりだったからか創造神が『堕天使』を世界から消すことができた。
ナレ:もう生まれることのないように、存在すらも消し去ろうとしていた。だが、彼らは消える直前に言い残した言葉があった。
 

『堕天使』:我々は決して滅ぶ事はない!いつかこの恨みを晴(はら)そう!我々以外の者どもを!消し去って、そして、貴様を…神を殺し!我々が頂点に立ってくれる!!
『堕天使』:あは、あはははは!!我らは滅びぬ!この身を四つの書物にし、残してくれる!!
 
 
ナレ:そう言い残して、『堕天使』は滅んでいった。
ナレ:四つに分かれた書物は、神が集めて四種族に一つずつ渡して地下深くに厳重に保管していた。封印を施(ほどこ)した。
 
 
メイル:我々が作り上げている神殿に厳重に封印していた書物が、どうやって古い館の地下に…。
 
アガレイ:そうだよねぇ。取り出された痕跡もなかったのになぁ…。
 
シンカ:…っそうか…!あの時じゃねぇか!?
 
アガレイ:あの時ぃ…?
 
メイル:あの時…、っなるほど!
 
アガレイ:え、わかってないのって僕だけぇ…?
 
メイル:アガレイ、思い出してください。一度だけ禁書を見ようとした人間がいましたでしょう?
 
アガレイ:あぁー…そう言えば、居たねぇ…。でも追い返したでしょぉー?
 
シンカ:確かに追い出した…。それは俺も覚えてる。
シンカ:でもその時に、俺は何か違和感を感じた。こいつは何かを考えているってな。
 
メイル:それは私も感じました。それだけではありません。
 
シンカ:違和感以外に何があったってんだ。
 
メイル:その時の神殿の警備を行なっていたのは…人間です。
 
シンカ:なんだと…!?
 
 
ナレ:神殿とは創造神が設(もう)けた『堕天使』が作った書物を封印する場所。
ナレ:禁書が読まれる事のないように結界で守られ、四種属が四年交代で守ることになっている。
ナレ:決して、封印が破られる事のないように。誰の目にも触れることがないように。
ナレ:神殿の警備をする事は四種族の中で決められており、その者たちのことを『護り人(まもりびと)』と呼ぶ。
ナレ:そして、その護り人は結界を破るような行為をすれば惨たらしい死を迎えてしまうように、力が込められている腕輪をつけて警備を行うしきたりとなっていた。
 
 
アガレイ:…そうだったね。確かにあの時の神殿の護り人は人間だったねぇ。
 
シンカ:でもよ。流石に奴らだって、あの腕輪をつけられてる時点で誰かを入れたら死ぬんだぜ?
シンカ:そんな危険を犯すことができんのか?
 
メイル:…1つ方法があります。
 
アガレイ:方法…?
 
メイル:そうです。決してその腕輪の効力を無効化して、神殿に入ることが。
 
シンカ:がー!もったいぶらねぇで教えろ!
 
メイル:うるさいですね。今から言うところですよ。
メイル:方法は、『腕輪を持っていない』者が入ることです。
 
シンカ:あ?待て。持ってなくても持ってたとしても、結界があるんだ。そんなのできるわけねぇ。
 
メイル:できます。
 
アガレイ:なんでそこまで言い切れるのぉ…?
 
メイル:これは禁術の方なのですが、『人透明法(じんとうめいほう)』と言う術です。
 
シンカ:…そんなのあったかぁ?
 
メイル:全く…いいですか?禁術というものは禁書と一緒で使ってはいけない術式です。
 
シンカ:そ、それくらい知ってらぁ!
 
アガレイ:この禁術はねぇ?効力的には弱いだけど、禁止されたのには訳があるんだよぉ…。
 
シンカ:訳…?
 
メイル:結界すらも抜けれてしまうからですよ。
 
シンカ:はぁ!?なんでそんなもんがあんだよ!
 
アガレイ:昔の戦争で作られた遺物のようなものだよぉ。だって、四つの種族は結界互いに張り合っていたから、そういう術を使うしかなかったからっていうのが理由たっだはず…。
 
メイル:その通りです。本来ならば、忘れ去られている術ですが…その人物がどこかで知ってしまったのでしょう。
 
シンカ:わかんねぇな…!じゃあ、なんでそいつが禁書を使わなかったんだよ!
 
アガレイ:ミレイ程の力を持ってなかったんだろうねぇ…。
 
シンカ:力が、ねぇ…?でもよ!禁術は使えたんだろ!?なら、できるじゃ…
 
メイル:そんなに簡単な書物ではありません。
メイル:あの禁書を使うには、膨大な魔力を消費します。彼も少しは力が使えたのでしょうが…使おうとした瞬間に禁書の力に負けて、死んでしまったのでしょうね。
 
シンカ:…だから、今まで屋敷に眠ってたのか…。
 
メイル:えぇ、そういう事です。地下で使おうとしたが使えずに、そのまま地下に禁書が残されてしまったのでしょう。
 
アガレイ:それをミレイが見つけたってことだねぇ。
 
メイル:そうなるでしょうね…。
 
シンカ:でもあいつ。クソ真面目じゃねぇか…、なんであんな…。
 
メイル:それについては…
 
アガレイ:隠していたんだろうねぇ。
 
メイル:隠していた…?
 
アガレイ:そう、僕たちにバレないように。
 
シンカ:それを俺たちは分からなかったってわけか…くそ!!
 
メイル:そうやって言っていてもしょうがありません。それよりも、これからどうするかです。
 
アガレイ:そうだよねぇ…。今まで仲良くしてきたもんねぇ。
 
シンカ:そんなもん、一発叩けば…!
 
メイル:そんなことで止まるはずないですし、あなたは殺されてしまいますよ。それだけ、強大な力を持っているのですから…。
 
 
ナレ:そこにいた全員がどまどいを隠しきれていなかった。
ナレ:話し合っていた時に空が急に暗くなり、天から声が響き渡ってきた。
ナレ:その声の主はミレイだった。
 
ミレイ:『聞くがいい!この世界の無能な者たちよ!今より、この世界は堕天使が統治する!』
ミレイ:『例え、創造主が我らを攻撃しようとも、屈する事はない。その創造主すらも消し去ってしまい、我らが新たな創造主となる…。』
ミレイ『我らは例え、少人数であったとしても、負けることのない力を持っている。』
ミレイ:『従う者は受け入れよう。しかし、従うことのないものは…』
ミレイ:『世界と共に滅ぼす。』
ミレイ:『考える時間を差し上げましょう。私たちと共に来るか、滅ぼされるかを選ぶ時間を。』
ミレイ:『いい選択をすることを、祈っていますよ。』
ミレイ:『あはは、はははははははは!!』
 
ナレ:大きな高笑いとともに、黒くなっていた空が元の明るい空へと変化していた。
ナレ:この言葉を聞いた四人は、ただただ呆然とした。
 
シンカ:従わなければ…殺す…だと?
 
メイル:…これは、ミレイの戦線布告ですね…。
 
アガレイ:そうだねぇ。これは、止める事はできないよ。
 
シンカ:そ、そんな事ねぇだろ!ちゃんと話し合えば、ミレイだって…
 
メイル:(遮って)もうその時は過ぎ去ってしまってるんですよ!
 
シンカ:っ!
 
メイル:私だって、そう考えました…。でも、今の宣言で分かりました。もう言葉は届かないのだと。
 
アガレイ:その通りだよぉ。まぁ、ミレイが本性を出した時から、もう届かなくなっていたんだよ。
アガレイ:だって、禁書に魅入られていたんだから。
 
シンカ:ミレイ…あんなに自分を慕ってくれている奴らを大事にしていたってのに…。
シンカ:なんでこんな事できんだよ…!
 
メイル:そうですね…。ですが、それを言っている場合ではないです。
 
アガレイ:もうその時は過ぎたんだから、覚悟を決めるしかないよ。
 
シンカ:覚悟…?
 
アガレイ:そう。ミレイと戦う覚悟だよぉ。
 
メイル:えぇ、そうなりますね。
 
シンカ:おい…、そんなに簡単に決めれるかよ!今までこの均衡を一緒に保ってきた仲間じゃねぇか!それなのに…そんな…。
 
メイル:簡単ではないでしょう。でも、覚悟をしなければいけません。
メイル:そうでなくては、世界は確実に滅びます。
 
アガレイ:そう。創造主と共にね。
 
シンカ:…くそ!もう、方法は…ねぇ、のか…。
 
ミレイ:そう、その通りです。
 
メイル:っミレイ!?
 
アガレイ:いつの間に…。
 
シンカ:ミレイ、戦わなくてもいいだろ!前のお前に戻ってくれよ…!
 
ミレイ:前のワタクシ…。どんなワタクシですか?
 
シンカ:前のお前は人間たちに好かれていて、優しさを持っていただろうが!それがお前だろう!?
 
メイル:そうです。私たちはそう見てました。
 
アガレイ:…僕は少し違って見えてたよぉ。
 
シンカ:どう言うことだ…!
 
ミレイ:さすがアガレイですネェ。
 
アガレイ:褒められても嬉しくないけど。僕にはね、鬱憤(うっぷん)が溜まっているように見えた。
アガレイ:これじゃないと言わんばかりだったけど、それでも優しかったから気のせいだと思ってたけど、そうじゃなかったんだね。
 
ミレイ:そう。私はこの小さい世界が嫌いだった。こんな狭っくるしくて、歯痒(はがゆ)い世界を…。それを壊せることができル…!
ミレイ:それならば、やらない選択なんてありまセン!!
 
メイル:…狂ってますね。
 
ミレイ:いい褒め言葉ダ。
 
シンカ:そう、思ってたのか。お前は…。
 
ミレイ:そうデス。
 
シンカ:なら、お前は今日から俺の敵だ…!
 
メイル:私を忘れないでほしいですね。
 
アガレイ:僕もねぇ。
 
ミレイ:…分かり合えないようダ。イイダロウ。ここからは、戦争でス。我々と貴方たちの種族との。
ミレイ:情は必要ナイ。とことんやりましょう。
ミレイ:楽しみにしてルヨ。
 
ナレ:楽しそうに最後の言葉をいい残して、ミレイは去って行った。
ナレ:その姿を三人は強い目線で見つめていた。
 
ナレ:こうして、開戦の狼煙(のろし)は上げられた。
 
ナレ:戻ることのできない戦争が、また始まってしまったのである。