こんにちは。
柄沢由理(リー)です。
先日のこと。
とある場所に向かうために電車に乗っていました。
最寄駅から座ることができたので
少しうつむく感じでスマホを見ていました。
読みたい記事があったのです。
最初は空いていた電車内ですが
少しずつ乗る人が多くなっていき
わたしの目の前に立つ人も多くなってきました。
9時台とはいえ、都内の地下鉄。
12月の慌ただしさもあるのか、平日なのにいつもより混んでいる感じがします。
そんな中で、ふと顔を上げると
わたしが座っている斜め前に、20代後半~30代前半くらいの女性が立っていました。
暖かそうなロングのダウンコートを着ているその女性は
コートの前をふわっと開けて着ていて
そこに何気なく目が行った時
あれ・・・と思ったんです。
『もしかしたら妊婦さんかも・・・。』と。
確認するべく、肩にかけていたバックを見ましたが
マタニティーバッジをつけている様子はありません。
そしてその方、細身でね。
お腹のふくらみが、うーーーーっすら感じられるくらいで
見た目だけでは絶対に妊婦さんだとは言い切れない。
さて、どうしたものか。
わたしは、何度もお腹をチラチラ確認しながら
一駅ぶんくらい、考えました。
頭の中に湧く声をそのままにしておくと
『もし、席を変わったとして、彼女が妊婦ではなかったら?』
『え?わたしって妊婦に間違われるくらい太ってる?と思わせてしまうかもしれない』
『嫌な気持ちにさせてしまうかもしれない』
『何この人、失礼じゃない?と思われるかもしれない』
『自分が恥ずかしい思いをするかもしれない』
そんな声が聞こえてきて
『席を譲ることで、相手と自分が、しなくてもいい気持ちになるかもしれない』
そんな気持ちがわたしの中にあるのだとわかりました。
だから躊躇しているのだとね。
でも次の駅に着いた時
やっぱり代わろうと思って『どうぞ』と声をかけたんです。
その女性は、一瞬ハッとした感じでしたが
遠慮する気配は1秒も見せずに、『ありがとうございます』と細い声で言って座られました。
けっこうきつかったんだろうな、とわかるくらい
余裕なく座って目を閉じて
この苦しい時間をやりすごしているように見えました。
やっぱり妊婦さんでした。
もう12~17年前になるけれど
わたしが息子と娘を妊娠していた当時
電車で職場まで通勤していたんですね。
そして、つわりの時期に乗る電車の時間が
ほんっとーーーーにつらくて。
途中下車したり
最寄りの駅に着いたとたん、慌ててトイレに駆け込んだ
そんな思い出があるのです。
妊婦時代の、ベスト1になるくらいの苦しい時間でした。
だから今でも、込み合った電車の中で妊婦さんに出会うと
あの時のことをふっと思い出すことがあります。
あの時と同じ感覚にはもうなれないけれど
(あれからかなり時間がたったので笑
苦しかったよな~という事実があったとこと思い出す。
だから
躊躇して迷ったけれど
もし、いま目の前にいる女性が妊婦だったなら
最優先にしたいことは『彼女の辛さをやわらげること』だと思いました。
妊婦に間違われて彼女が嫌な思いをすることよりも
間違えて失礼なことをしてわたしが恥ずかしい思いをすることよりも
『彼女が身ごもった体で辛い時間を過ごすこと』
これが何よりも嫌な時間だし、避けたいことだと思った。
それが一番考えたいことだと思いました。
お腹のふくらみに気づいて次の駅までに着く3分くらい。
小さなことだけれど
自分の内側を観察したのち、本当にしたいことに気づいて行動した出来事でした。
そして、日々の中でこんな風に
『いつかのわたし』がめぐりめぐって誰かの何かになることがあります。
もしわたしが、めちゃくちゃ元気な妊婦で
つわり知らずで
妊婦時代でも電車にガンガン乗れる人だったとしたら。
もしかしたら目の前の彼女の様子に気づきもしなかったかもしれません。
これは、つわり中の電車で苦しんだ
過去のわたしがいたから気づけたこと。
そしてもうひとつ。
わたしが全然『人のことなんて気にならないタイプ』だとしたら
気づいてあげられることが、もっと少なかったと思うんですね。
目の前の人の苦しさに、もっと鈍感だったと思うの。
そして思うんです。
人のことを、どんなに気にしなくていい、と許可をしたとしても。
人のことより自分のことだよ、と思ったとしても。
人にどう思われるか、という視点が
自分を苦しめないくらいには少なくなったとしても。
やっぱりわたしは
わたしの質として
人のことは気になるし
自分のこともだけど人のことも、と思うし
人にどう思われるか、という気持ちは全くゼロにはならないなと。
こんなわたしは、わたしの一部として今世ではずっと一緒なんだろうなと。
そしてそれでいいな、とも。
だって
人のことが気になるわたしだからこそ気づくことがあるし
そんなわたしだからできることや
かけられる言葉や
与えられる空気感が、必ずあると思うから。
苦しい思いをしたことがあって
人のことが気になるわたしだからこそ
できることがあるんですよね。
あなたの中にも
辛かったな、苦しかったな、嫌だったな
そんな気持ちと共に思い出す出来事があるかもしれません。
それを思い出すような出来事が起きると
体や心が反応することも、あるかもしれません。
そして同じように
人のことが気にならなくなる自分になりたい、のに
人のことを気にしてしまう自分がゼロにならないことを
残念に思うこともあるかもしれないね。
でもそれね、なくならなくていいんですよ。
あの経験があって
あの気持ちを感じて
そして自分のことだけでなく
人のことが気になるあなただからこそ
わかることや
できることや
紡げる言葉や
創れる空気感があるからです。
それがあなたの『個性』だからです。
何も感じない
何も気にならない
そんな、無味無臭の人にならなくていいんですよ。
むしろ、なっちゃダメなの。
自分のことを真ん中におけるようにはなったけれど
あなたがあなたの中で
これだけはな~~~って思い出したり
こういうところがな~~~って思うところは
自分を残念に思うところではなくて
いまのあなたが、人に還していけるところです。
そういうあなただからこそ
大切にしたいことや
大切にできることがある。
この先はわからないけれど
少なくとも今はそうなの。
自分では、気づいていないかもしれないけれど
ホント、そういうことなんです。
いまあなたが持っている感性は
そのままで周りにめぐらせることができますからね。
わたしだから。
あなただから表現できることがある。
少なくともわたしは、そう信じています^^
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