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Rhythmicbeatの感想文

気になった事柄の感想を記録していきます。
1年も経つと何でこんな話をしたのかわからなくなるのも楽しいし、
英文表現にもトライしたいし。

第十七条

それ事はひとりさだむべからず。かならず衆とともに論うべし。少事はこれ軽し。かならずしも衆とすべからず。ただ大事を論うにおよびては、もしは失あらんことを疑う。ゆえに衆と相わきまうるときは、ことすなわち理を得ん。

 

大事は一人で決めてはならない。必ず関係者とともに協議せよ。小事はその限りではなく、一人で決めてもよい。大事を議論するときは過失があってはならない。故に関係者と了承しあうときは、結論に道理を得ることになる。

 

小事はともかく大事は衆議で決める。利害関係者が同意した策は道理を得たものである。これは日本の特徴が表れた条である。

 

まず大事と小事の定義が無く曖昧になりやすい、「小事と思って一人で決めました」という言い訳は現代日本でも散見される。そして、みんなが同意すれば法律であろうが、科学の法則だろうが、無視できると考える傾向がある、例えば、会計規則を逸脱した決算を行い倒産した企業、品質検査を規定通り行わなかった企業、みなこの条を絶対視している側面がある。日本のコメディアンは「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と指摘し全国的な笑いを誘った。

 

以上、日本人の行動規範について、歴史に興味がある一般的な日本人が十七条の憲法を題材に解説を試みた。学問的な正確さなど無いが一般社会では恥をかかない程度の正確さだと思っている。改めて現代でも通用する規範であると感じた、人間は1500年程度では変わらないと見える。

 

参考図書 

 1989年 新版聖徳太子(上) 梅原猛著 小学館刊 ISBN4-09-382011-2

 

余談

 私には次のような聖徳太子の嘆きが聞こえてくる。現代も似た状況だ。

 

 今の大臣達は、我を張って諍いばかり、金品とみるや懐に入れ、独善的な振る舞いが目に余る。官僚は、前例に固執して、新しい状況に対応できず、これを棚上げにしておいて、なんやかんやと理由をつけて、政府に従わない。人間は、人の上に立つと、嫉妬深くなり、法令は恣意的に運用し、賞罰も気分次第。ろくでもない者が役職を得て、真面目な奴ほど、苦労して貧乏だ。挙句に、お追従に乗せられて周りの都合も考えず公権力を動かす。裁判は資金の多寡で決まり、民心は離反している。
こんなことで社稷が保てるか、とにかく一人で決めるな