御 教 歌
人として 忠と孝とを しらざれば
あきめくらとぞ 世にはいふなり
人として「忠と孝」を身を持って知らなければ、心の眼が開いてない証拠である。
このことを仰せの御教歌です。
人が人らしくあるための道として、「忠と孝」があります。
忠とは「忠誠を誓う」という言葉を使いますが、裏切ったり、落とし入れたりすることなく、まことを尽くしていくことです。
孝とは父母を大切にすることで、「孝は百行の本」という言葉がありますように、孝行はもろもろの善行の基本です。
この「忠と孝」を身に付けた人になっていくよう、心掛け精進していくのが、「人らしい生き方」ともいえます。
中国の天台大師(538~597)は
「我、三聖(さんしょう)を遣(つか)はして、彼(か)の真丹(しんたん)を化(け)す。」
このように「止観(しかん)」の中でお示しです。
「仏道が伝え弘まる前には、必ず人の道が整地されるのである。その役割として三聖(顔回・仲尼・老子)を真丹(中国)に遣(つか)わす と云われている。」
このことからしても、仏道というのは人の道なくして有り得ないのです。
人が人らしくなる、その先に仏になる道がある ということですし、その基本が「忠と孝」です。
また、忠孝の道は
「孝なくして忠の道は立たず」
とあり
「まず自分の一番身近な存在である親・家族を大事にせずして、嘘・偽りのない忠の心は宿さない。」
のですから、まず身近な人一人から大事にしていき、やがては周囲にも及ぼしていけるような「人らしい人」になっていくことがとても大切なことです。
人として生きる上で大切なこと 「こころのものさし」
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