K子は結婚前から子供のできない体になったらしい。
ストレスからなのか子宮頸がんを患ったのが出会う1年前。
出会ったときはすでに手術で子宮の入り口で子供を支えることができないらしく
95%子供はできないということを本人から僕は聞いていた。
結婚を異常に意識していた僕はそれでもK子と結婚したいと思った。
自分を納得させ、親を説得し、一生子供のいない生活を送ろうと思った。
その治療は初回術後5年以上は続くらしく、
結婚してからも続いた。
本人は女性を無くさないことが最後の抵抗だったのか、
以降、全摘と言われてもそれを拒み続けた。
1年に一度は行われる入院検査と手術。
その度に泣かれた。
「私死ぬかもしれない。死ぬのは怖い」
「まだまだやりたいことはあるのに」
「もっとずっとあなたと一緒に居たいのに」
泣かれて、そんなことを言われて子供ができないなんてことよりも
一人の命の大切さを重要視しようと思って日々を過ごした。