実は私は、人が空を撮る理由なんて、いらないと思います。というか、無いと思います。
感覚的に心動かされて、空を撮ることだってあるでしょう。むしろ、その理由が一番多いのではないかな、と思います。
私が空を撮り続ける理由。
撮り続けたいと思う理由。
人生、生きていれば。
悲しい事、さみしい事、辛いこと、たくさんあります。きっと数えきれない。
でも、その中でも、自分にとってすごく大きな宝物を失くしてしまった時。
その物を、人を、時間を、失ってしまった時。
人は、心にぽっかり穴が空いたように、頭が働かなくなります。
今の私が、その状態です。
でも、乗り越えなくてはならない。
乗り越えて、乗り越えながらも、その大切な想い出を忘れないように、そっと心に留めておかなければならない、と私は思います。
そんな大切な、愛しい想い出をくれた貴方に。
その時間に。物に。
私は大きな感謝を込めて、これからも空を撮り続けます。空を撮り続けて、私は今、こうして生きていますよ、と伝えたい。
そして、この空の下で、貴方のことを忘れませんよ、ありがとう、と感謝したい。
空を撮るには、上を向かなければなりません。
上を向けば、晴れの日は、太陽が目に眩しく当たります。雨の日は、冷たい水が、目に沁みます。
上を向くことで、心を上向きにしよう、なんて、
そんな簡単な考えでもあります。
私は、誰かのために空を撮ります。
私は、ある人のために空を撮ります。
空はどこへでも繋がっている、と考えたら、空を撮り続ける事が、私に継続してできる、その人への感謝の示し方だと思いました。
明日からも、私は空を撮り続けます。
それがどんな空であろうと、日常に変わりはないのですから。
さぁ、明日がまた始まります。