蛍のことを『セッ○スの天才』なんて呼んで揶揄った
「俺のこと、一回が長いと思ってるでしょ?
どのタイミングでもイケるからね」
嘘でもハッタリでもなく本当にそうだ
一体どんな体しているの?と毎回思う
最近はあまり言われないけど
過去に身体だけの関係の女の子たちさから 時々連絡が来るらしい
『ちゃんと断ったよ!』というが、その前にお誘いの言葉はここに書くのも憚られるぐらい過激だ
「セッ○スの天才とセッ○スできて幸せでしょ?」というので、本当にそうだと思うと答えた
過去の女の子たちとの経験の集大成
美味しいところ取り
蛍の過去の女の子たちには悪いけど、いただきますと言って
「レアが最後の女性だね」
と言われる
ドキッとする
そんなことないでしょ…
「そんなことあるよ!!」
妙に照れてしまい えぇ!? 蛍死ぬの!?と茶化すが、大真面目に言われる
「死なないよ。 最後の恋人で、最後にえっちする相手」
それは‥嬉しいけど、無理だよきっとと言えば、
「無理じゃないよ」とさらっと言われた
妙に恥ずかしくて、
「最後が私で良いの?」と訊けば
「うん、お願いします!」と言われる
こそばゆい程、ロマンチックだ
ずっと若いころのころ、アジアの国に数か月赴任したことがある
そこで会った若い女の子が言っていた
「この国ではね、最初の男性が誰かというのがとても大事なの。
だから初めてはとても大事にする」
でもバージンでなくなれば
「最後なんて誰だっていいのよ!」と笑っていた
最初は変えられない
最後は変えられる
面白い考え方だと思った
処女性を尊ぶ社会
あれから何十年も経っているので その国の倫理観なんて変わってしまっているかもしれないけれど・・
でも蛍の言う通り、たとえ更新できたとしても、最後の人が大事なのかもしれない
私は彼のように無邪気な人間ではないので そんなこと言えないけれど…
「俺は、レアの最愛の恋人になれたら嬉しい」
最愛‥そんな言葉使ったことない
湧き上がってくる熱いものに戸惑い、しばし言葉を失っていると、
「重かった?」と言われる
何気なく交わされる会話 愛情表現
彼が何の気なしに私にしてくれる行動
そのすべてを忘れたくない 目に焼き付けたいと思う
十中八九、私は死ぬときに一人だと思う
死に際に自分の過去を振り返って もちろんその時は思い出すのは恋愛のことだけではないと思うけれど
遠い昔に『最愛』だった男性として蛍のことを思い出すのだろうか?
こんな話を彼にしたら、なんていうんだろう?
ここまで一気に妄想して
『重かった?』という問いに答える
「ううん、涙が出るほど、嬉しかった」