疑似恋愛がしたいと思っていた
アプリで出会える男性と結婚できるなんて全く思っていないし、
私自身、結婚相手を探してはいないし
あそこに生息する男性は遊び相手を探しているのだ
(ただのマッチングアプリです)
私は自分が納得する相手であれば 自分自身が遊び相手になるのは仕方ないと思っている
ただその人と過ごすとき、私も相手が大好きで
お相手も私を大好きであってほしい
そんな恋がしたい
そのお相手が私の見えないところで どんな生活をして何をしていようと関与しない
いえ・・関与したくない
蛍とアプリ上でメッセージを交換して、個人的なKAKAO TALKに移行する時、
”レアちゃんが求めているものは与えられないかもしれない”と蛍は断りを入れられた
私は気にしない、構わないといった
彼のステータスは知っていた
蛍に
「意外…一体何を求めているの?」と訊かれた
私は疑似恋愛がしたいんだよといった
ドキドキして 誰かを大好きになれる恋愛
でも現実はそんな風にいかないから2人の時だけはそのお花畑でいたい
蛍に同じことを聞いた
彼も「俺も似たようなものだ」と言った
40にもなると、恋する気持ちは忘れてしまった
若いころは必死に勉強した
今はその辺のおじさんよりはるかに高給取りでバリキャリには仕上がったが、
婚期を完全に逃した
とはいえ、同じ仕事をしても、結婚・出産というステージへ進む人もいるから、仕事のせいではない
ただただ私がモテない不器用な可愛げのない女性になっただけ
40代になり、ますます恋愛から遠ざかっている
元々冷めた性格なのか、推し活なんてものにも興味がない
心を躍らすものは何もなかった
「レアちゃんの好きなもの教えてよ」と言われるとかなり困る
我を忘れるほど好きなものは何もない
蛍と会い、メッセージの交換、体の関係2回、そして毎晩数時間のメッセージ
私は完全に彼に恋をしてしまった
蛍が本心で同じように思ってくれているかはわからないけれど、
少なくとも彼も同じ温度感で接してくれる
まぁ蛍は会う前から、
「愛してる!」と言い、怯む私に
「重かったかな??」と言った
…重いんじゃない、それを口に出すのは軽いんだよ。。蛍
私は器用ではない
疑似恋愛? 疑似なんてない、できない
結局本気だ
昨晩の会話で
「レアは俺のこと好きすぎるね、そこまで思ってくれる男じゃないよ」と言われて心が沈んだ
ごめんね、蛍に迷惑はかけないよ、自粛するねというと
「謝ることなんて何もない。もっと好きになって。
でもレアは自分の愛の方が大きいと思っているだろうけど違うからね?
俺の方がずっと愛している」
眩暈を起こしそうなほど甘い言葉を言う
信じちゃいけないと思い
「どうやって愛の大きさをはかったの?」と訊けば
「出口調査だよ!」とおバカな答えが返ってくる
蛍には癒される
こんな気持ちになったのは本当に久しぶりだ