一年中スーパーや、イタリアンレストランでお目にかかるので、
ルッコラの旬は紛らわしいけど、ルッコラの旬は、基本的には春と秋。

スーパーやイタメシ屋では高いルッコラだけれど、
自家栽培すると楽に手に入るんだけどね。


100_5215 / misawakatsutoshi


でも、育てるのが無理なのが一般的。
おすすめは、休日にドライブがてら即売所や道の駅なんかに買いに行くのがおすすめ。
即売所では、この季節もう身体が喜ぶような春野菜満載。
山盛り買ったって、お会計はたかがしれてます。

ルッコラの入ったお洒落なサラダ一皿ってとってもお高い。
もちろん調理の手間や味付け、雰囲気も色々入っているから致し方ないけれど。
でも本当に美味しいサラダを頂くにはそれなりの店に行かなくっちゃありつけない。

ならば、偶には即売所で沢山買い求めてはいかがざんしょ。


Arugula / dollen


簡単で一番美味しい食べ方は、とてもシンプル。
洗って良く水気を切ったルッコラに、
美味しいオリーブオイルでコーティングして、
塩をパラリ、そこにレモンをギュッと一絞り。
それだけ。本当にそこまででいい。

ルッコラは独特の苦味と、ピリッとした辛味が身上。
そしてどことなく油分を感じる深い味わい。
これを楽しむには余計なものはない方がいいと思う。
余計なことを省くことも、料理する上では大切なことですよん。

付け加えるならパルメザンチーズがおすすめ。


Arugula Salad / Helga's Lobster Stew


オリーブオイルで和えたルッコラを皿に盛って、
上からパルメザンチーズを削ってのせるだけ。
レモンをバルサミコに変えれば皿にイタリアチックに。

パルメザンチーズは鰹節のような感覚。
コクが出て味わいがもっと深まって、
ちょっと豪華になって、これ一皿とフランスパン一切れでも
満足できる昼食になってよ。

もちろん、このくらい色々と入れれば更に豪華に。


Warm Beet Salad with Toasted Hazelnut & Blueberry / Janet Hudson


この場合は、ルッコラの苦味がサラダ全体の味を引き締めてくれるかも。


3月に入ると、幾ら気温が低くても、
もうこれからは暖かくなるばかりなので、
風邪やインフルエンザに怯えていた身もどこか一安心。

秋から冬に蓄えていた身体の脂肪もそろそろ脱がないとね。
お互いに。

それには、やっぱり春野菜。特に苦いものは身体の毒素を排除してくれる。
昨年の今頃は、やっぱり苦くてもどこか小味がきいている「明日葉」を紹介したけれど。

今年は、「独活(うど)」で。


うど / yto


独活は、冬の「寒独活」と、春の「春独活」と二種類ある。
もちろん、今の季節のものは「春独活」。

冬のものと比べて香りがよくって、柔らかいのが特徴。
瑞々しくて、甘みがある。

シャキシャキとした歯ざわりと、独特の高貴な香りは、独活ならでは。
通常店舗で売られているのは、栽培された白い独活で柔らかくて食べやすいけれど、
野生の山独活は、繊維質があって堅い。
でも、やはり野生の香りがあって、これを天ぷらにすると本当に美味しい。

ところで、独活には、アスパラギン酸が多く含まれている。
アスパラギン酸は、新陳代謝を高め、疲労回復に効果がある。
春先は、体調が崩れる頃なので、
新陳代謝を高める独活は、
冬の身体から脱皮するのに丁度いい食材かも。


ぬる燗と / Strolling


個人的には、天ぷらが好きだけれども、
栽培ものなら、簡単で美味しい、キンピラがおすすめ。
ごま油を使うと、折角の香りがどこか消されてしまうので、
出来るなら、オリーブオイルがおすすめ。

前回は、旬のほうれん草を取り上げたけれど、
この時期のほうれん草の美味しさにやっぱり目を見張って、
今回も連投で、ほうれん草を。

前回も言ったけれど、ほうれん草の旬は11月から3月頃まで。
来月はもう3月。春。
寒いのもようやく緩んでくる季節なるので、
鍋ものも、今月あたりまでかぁと思い当たり、
そうそう、ほうれん草の鍋といえば、
やっぱり、これでしょ。と。

それは「常夜鍋」。
豚肉の薄切りとほうれん草が具材の基本。
簡単に言えば、豚しゃぶ。
けれど、色々と具材を入れないで、
豚とほうれん草の滋味豊かな味わいだけに集中すると言ったらいいのか。

たっぷりと鍋に日本酒を注ぎ入れると、大人向けで美味しいとされているけれど、
そんなに頑張らなくても良いかも。
美味しい豚肉さえあれば、水炊きで十分。

この常夜鍋。なんで常夜というかと言うと、
毎日食べても飽きないから。

その理由は食べてみれば分かる。
豚の脂の甘みやコク。そこにほうれん草のもつ特有の葉の甘み。
これを交互に食べると、吃驚するくらいの量がスルスルと胃の中におさまってしまう。



Pork, Tofu, and Spinach Hot Pot, Japanese Style (aka "Everynight Nabe" - 常夜鍋) / naotakem


ほうれん草は、アレルギーの元になることもあるので、
苦手な人やアレルギー体質の人は、小松菜にしても良いかも。
でも、白菜ではどうも物足らない。

具材で追加するなら、春雨やエノキタケといったところかな。
豆腐は、この鍋に限っては合わないと思う。

豚は美味しいブランド肉にこしたことはないけれど、
案外安い豚肉でも薄切りのものだと美味しく感じるのはなぜだろう。
けれども、その時はやっぱりロース肉にした方がよろしいです。
それではお試しあれ。
寒さも今がピークなのかしら。
先月は大寒気団が日本列島に居直ったりして、
冷え性満載の身体は冷えてばかり。

野菜は身体を冷やすというので、この季節は身体が拒否しがち。
でも野菜好きなので、せっせと食べてますです。

でもやっぱり生野菜は身体を往々にして冷やしやすい。
なので、熱を入れて野菜の美味しさを味わって、
その栄養を取り込んでますです。

ところで、このさむ~い季節。とびっきり美味しい野菜がある。
それはほうれん草。


spinach / tvol



寒さによって、葉っぱに甘みを溜め込む。
それに、生の状態では一見固そうでも、
熱を加えるとヤワヤワと柔らかくなって超美味しい!!


是非是非、この季節のほうれん草を食べてみましょう。
年末の菜っ葉類の高騰も最近はようやく落ち着いてきたことだし、
ほうれん草の旬の季節は大体11月から3月。
せっせと食べて、栄養素を取り込みましょうねぇ。

ほうれん草は、ビタミンAとC、それにミネラルが豊富。
和食から洋食、中華料理にイタリアン、それにインド料理、何でもござれ。
主役から脇役まで、実にいい仕事をしてくれる。




Creamed Spinach / arnold | inuyaki



今気に入っている調理法は、ヨーロッパ風にクタクタに煮るもの。
下茹でしておいたほうれん草を、オリーブオイルかバターで炒め、
そこに水かスープを加えて、グツグツ煮る。
クタクタになるんだけれど、そこがウンマイ。
特にこの冬の時期の背丈が低く、野性味たっぷりのほうれん草は、
この食べ方が一番美味しいように思う。

このグツグツ煮たほうれん草に、パスタを和えても良いし、
そのまま皿に持って、白ワインで頂いても良い。
薄切りしてカリカリに焼いたトーストにも合う。
お試しあれ。



前回は、ムチンが豊富な「蓮根」を取り上げたのだけれど、
今回は、同じムチンが豊富な「山芋」を。

1月20日って、「麦正月」と呼ばれているらしんだけれど、
この日に、麦飯にとろろ汁をかけて頂くという風習をご存知?
最近なって知ったけれど、どうも関西方面に多い行事のよう。
まあ関東育ちなので知らなくても致し方ないのだけれどね。
こーんな年になって、初耳とは。


それよりも、「山芋」。

ムチンが豊富。ということは、滋養強壮食。
確かに、山芋は古くから精がつく食べ物としてよく知られているものね。
カリウムやカルシウム、鉄などのミネラル、
ビタミンB群をはじめとしたビタミンも豊富。
良質の澱粉質に加えて、酵素が充実しているので、
消化吸収を助けてくれる。
だから、あの消化が悪そうな麦飯でも、
あっさりつるりつるりと胃の中におさめてしまうのだ。

確かに美味しいし、後味もいいしで、言うことないかもです。
新陳代謝も活発にさせる効果もあるので、
老化著しい人間にとってはありがた~い食べ物ですね。

作るのも至って簡単。
山芋(自然薯でもやまと芋でも)を摩り下ろして、
(時間と手間暇を惜しまなければ、すり鉢でよく擦って)
出汁と味噌で好みの味加減にまで伸ばせばそれで出来上がり。
(味噌汁の上澄み液で作れば、ちょっと上質かも)
もちろん、お好みで生卵を入れても良しです。

あとは麦飯にかけるだけ。
青のりや海苔を入れても良し。

偶には、夕食のおかずなども一切やめて、
香の物を少しとお番茶かなんかにするなんざは、
年末年始の疲労、レジャーの疲労がまだまだ抜けない人には
おすすめの料理になるざんす。


とろろかけごはん(栄茶屋, 高尾山口) Soba@Takaosan / jetalone


ズルズルとツルツルと頂いて下され。