モスクワの小さなアパートに住んでいます。
モスクワでの生活、
ダウン症の次男(7歳)、やんちゃな長女(4歳)との毎日を書いています。
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フィギュアスケートを始めたのは4年前。
コーチは、フォギュアスケート元ラトヴィアチャンピオンでソ連の選抜チームにも所属していたオリガ・ネチャエワさん。
練習を始めたときは、オルネレさんが上達するのかどうかも分からなかったと話します。
コーチのオリガ・ネチャエワさんとオルネレ・ダンチェンコさん
ところが2年ほどで、オルネレさんは、しゃがんで片足を上げた状態で滑るような難しいテクニックもマスターして、大会に出られるようになりました。
ダウン症の子供の半分は心臓疾患も持っていますが、オルネレさんも小さい頃、7時間に及ぶ心臓の手術を受けたそうです。現在もペースメーカーを使用しながらの生活。
でもフィギュアスケートを始めてから他のこともどんどんできるようになったオルネレさん。足が丈夫になったおかげで自転車も乗りこなし、週4回のスケートの練習に加えて、水泳にも通っているそうです。
オルネレさんは昨年、国際大会の新人部門で入賞、現在は2022年に開催予定のスペシャルオリンピックを目指しています。
ペアを組むパートナーの男の子は、ときにはコーチのアシスタント役になり、どうやったらオルネレさんと上手く滑れるのか、試行錯誤しているそうです。
現在、ネチャエワさんのもとで練習する子供の半分は、スペシャルニーズのある子供たちです。
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ネチャエワさんについての記事があったので読んでみると、
ネチャエワさんは、17歳で現役を引退したのち、国際大会に出る選手の指導に携わってきましたが、ラトビアという、スポーツではマイナーな国の限界を感じて、子供のアイスダンスを指導し始めたそうです。
スペシャルニーズのある子供を指導するきっかけになったのは、2010年、クリスマスのショーが終わったとき、自分も滑りたいと申し出た脳性麻痺の男の子との出会いでした。
自分で食事ができないほど手が不自由な男の子、普通に考えればスケートはただ危ないだけ。受けていいのか悩みましたが、彼の強い希望を無視することはできなかったとネチャエワさんは話します。
すでにスペシャルニーズのある子供を指導したことがある他のコーチからアドバイスを受けながら、男の子のたぐいまれな努力もあって、脳性麻痺を持った子供がソロでアイスショーに出るというセンセーショナルを巻き起こしたそうです。
ネチャエワさんの願いは、もっと多くのスペシャルニーズのある子供たちにスケートを習いに来てほしいということ。
家に閉じこもっていないで、チャレンジしてほしい。
そして、すべてのスケートスクールで、こういう子供たちに門戸を開いてほしいと語っていました。
以前、同じくダウン症の男の子を持つママさんがブログで、スペシャルオリンピックでメダルをとった、カナダのダウン症のスケーターを紹介してくれました。
このスケーターの動画は私にとって忘れられないものになりました。
同時に、スペシャルニーズのある子供たちの教育において先進国のカナダと、後進国ロシアの歴然たる差を実感したのでした。
ロシアでは、スペシャルニーズのある子供が普通のスポーツクラブに入れてもらえることは、まずないのです。
ネチャエワさんは、スペシャルニーズのある子供たちの指導を無償で行っているそうです。ネチャエワさんが指導を行っているスケートリンクは二箇所。200km離れた二つのリンクを行き来するため、疲れた状態で練習場に着くこともよくあるそうですが、こういう子供たちの指導を通じて「山をも動かす」ものすごいエネルギーをもらっていると話しています。
私が知らないだけで、モスクワにももしかしたらこんなコーチがいるのかな。。。
オルネレさんとコーチの夢が叶いますように!


