海外研修の企画について 最終回です

 

5 出発の直前に生徒に言うこと  

  

  高校における海外研修の出発に際しては、結団式とか、壮行会のようなものを、出発直前に行うことが多いと思います。私はそのような場で発言することを求められたら、不測の事態が起きた時の対応について話します。 「不測の事態が起きて、予定通り帰ってこれなくなったら・・・・」というと、なんとなく皆シンとなってしまいます。

 

自分たちで何とかしてください」 と私は言います。

 

 整備の都合で飛行機が遅れることはザラにおきます。台風など天候の影響で全ての交通がストップすることもよくあります。だからといって全ての事態に対応するマニュアルを用意することはできません。自分たちのチームワークで何とかせよと言い放つのです。すると生徒たちは腹が据わってニヤリとすることが多いです。私のひと言で、参加者を適度に引き締まった気持しようとしているのです。

 でも最後にこうも言っておきます。「メンバーの誰かが怪我や病気で動けないとき、災害やテロなど自分たちでどうしようもできない事態になったとき、教頭先生が48時間以内に必ず迎えに行くからその場でじっとしていてください」と。

 

(生徒たち 信頼すれば応えてくれrます)

 

 

6 人間関係を継続すること

 

  私はこのシリーズで、お金ではなく人間関係で物事を進めることをずっと主張してきました。それだけに、生徒が海外研修を通じて得たホストファミリーや友人との人間関係を、ずっと大切にしてほしいと心の中で願っています。でもこれは私が言葉にして教えることではなく、自分で気が付き、自分でメンテナンスをし続けるべきことですね。

 高校の海外研修で知り合った仲間と、一生の友人になることができたら本当に素敵だと思います。

(書道に挑戦するオーストラリアの生徒)