アジア地域において公衆衛生上の脅威となっている主要な感染症トップ5は、発生率や死亡率、公衆衛生への影響度に基づいて変動しますが、歴史的・継続的に問題となっている疾患としては、以下の5つが挙げられます。
🌏 アジアの主要な感染症トップ5
1. デング熱(Dengue Fever)
 * 病原体: デングウイルス
 * 媒介: 主にネッタイシマカやヒトスジシマカといった蚊によって媒介されます。
 * 特徴: 東南アジアや南アジアの都市部で爆発的な流行を繰り返しています。重症化するとデング出血熱となり、致命的になることがあります。温暖化により、近年は日本を含むさらに広い地域でのリスクが高まっています。
2. 結核(Tuberculosis - TB)
 * 病原体: 結核菌
 * 媒介: 空気感染(飛沫核感染)
 * 特徴: アジアは世界的に見ても結核の負担が最も重い地域の一つです。特にインド、中国、インドネシアなどが高い罹患率を示しています。HIV感染や**多剤耐性結核(MDR-TB)**の増加が、治療と撲滅の大きな障壁となっています。
3. マラリア(Malaria)
 * 病原体: マラリア原虫
 * 媒介: ハマダラカという種類の蚊
 * 特徴: 南アジアや東南アジアの一部地域で依然として風土病として存在します。治療薬が効きにくい薬剤耐性の原虫の出現が問題視されています。
4. COVID-19(新型コロナウイルス感染症)
 * 病原体: SARS-CoV-2
 * 媒介: 飛沫感染、接触感染、エアロゾル感染
 * 特徴: 2020年以降、アジア地域全体で公衆衛生と経済に甚大な影響を与えました。パンデミックは収束に向かっていますが、ウイルスの変異株の出現と、感染波の発生が続いており、依然として監視体制が必要です。
5. 腸チフスおよびパラチフス(Typhoid and Paratyphoid Fever)
 * 病原体: チフス菌、パラチフス菌
 * 媒介: 汚染された飲食物(水、生鮮食品など)を介した経口感染。
 * 特徴: 衛生環境が不十分な地域、特に南アジアなどで流行が続きます。衛生インフラの整備や、適切なワクチンの接種が重要な予防策とされています。
このリストのほかにも、エイズ(HIV)、A型肝炎、B型肝炎、そして近年出現した**鳥インフルエンザ(H5N1など)**といった人獣共通感染症も、アジア地域で公衆衛生上警戒すべき重要な疾患とされています。