『大化の改新』を振り返る

 小中学生の時に歴史の授業で習った『大化の改新』。ずいぶん昔に習ったため忘れてしまった人も多いかも知れません。

 そもそも大化の改新とは、聖徳太子の死後、蘇我氏が天皇家をしのぐほどの力を持つようになり、好き勝手な振る舞いを行うようになったことから始まります。そこで、中大兄皇子や中臣鎌足らが隋や唐から帰国した留学生とともに、天皇を中心とする中央集権国家の建設をめざして、645年に蘇我氏をたおし、今で言う政治改革に着手します。

 退化の改新の基本方針は以下の通りです。

● 公地・公民…豪族が私有していた土地・人民を国家が直接支配する。

● 班田収授法…戸籍をつくり,公地を公民に分けあたえ,死ぬと国に返還させる。

● 国郡制度…全国を国と郡に分ける。

● 租・調・庸の税制…公民に税や労役を負担させるなどを定めた。

 この大化の改新の基本方針は国家の出発点をなすもので、大化は日本最初の元号です。つまり日本という国のスタートともいえるものです。



『退化の改進』とは?

 その一方で、大化の改新から約1350年後の今、私たちの生活を振り返ると、とても窮屈に感じます。

● 仕事のストレスで若い女性を中心に心の病にかかり、精神および行動の障害者の総数が264万人を超えています。
※平成17年の厚生労働省データ

● リストラで早期退職を勧められ、派遣労働者は派遣切りにあい、失業者は360万人を超えています。

● 自殺者は3万人を超え、自殺率は世界で第8位にランクインしています。

● 出生率1.3%で少子高齢化が進み、2020年には2.3人で1人の年金受給者を支えていくこととなります。

● 2008年度の児童虐待相談件数は4万件を超えています。

● 子供たちのいじめがプロフなどでエスカレートし、自殺する子供が増えています。

● 平均寿命は延びましたが、高齢者介護の負担が家族を悩ませています。


 一体、誰がこんな社会を想像したでしょうか?

 私たちは社会が進化することで、携帯電話、24時間営業、クレジットカード、ネット通販などの便利な仕組みを享受し、また贅沢なモノをたくさん手にしました。

 その一方で、私たちは礼節・思いやり・助け合いなど、日本人として大切なコトをたくさん失いました。

 社会が進化することで“冷たく乾いた窮屈な暮らし”へと進んだ針を、あえて退化することで“温かく幸せな日本人本来の暮らし”へと巻き戻す、そんな試み・取り組みに挑戦していきたいと思います。