季節外れのツクツクボウシの鳴き声を聞きながらふと思う。
地球温暖化とか気候変動だとかという大きな話ではなく、件のツクツクボウシは乗り遅れただけなのかもしれないと。
土の中でのんびりしていたのか、それともうっかりしていただけか、何事もなかったかのように『こんにちは地上!待たせたな世界!』ってな具合で地上世界へと活動の場を移すのだ。
そして種を次の世代へ繋ぐという使命を果たす為、季節外れの10月に、メスがいそうもない10月に精一杯、全力で自己アピールする。
僅か一週間とかいう限りある時の中で、出会えるか出会えないか解らないメスに向けて、なりふり構わず力の限り鳴き叫ぶ。
そう…まるで閃光のようにその生命を燃やす。
儚くも美しいその生き様を、見習いたい思うのは私だけではないはず。
そんなツクツクボウシの声が今日は聞こえなかった…彼は運命の相手に出会えたのだろうか、次の世代へと生命を繋ぐことはできたのだろうか…またいつか、季節外れのツクツクボウシがいたら、きっとそれは彼の繋いだ生命なのだろうなと思うと、少し楽しみでもありセンチな気分にもなる。
そんな風に考えてみると、10月下旬にツクツクボウシが鳴くことに危機感を覚えているのは、案外人類だけなのかもしれないと思った次第である。
ツクツクボウシボーウッシ♪ツクツクボーーーウッシ♪
okazaki
