エイジレスの370回 「ニモ」たちが減っている可能性
ファインディング・ニモは、ディズニーとピクサーの共同製作のアニメ映画です。
公式サイトによれば、ニモは、
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故郷グレート・バリア・リーフの美しいサンゴ礁で父マーリンと暮らしながら、エイ先生の学校に通う元気な男の子。
“幸運のヒレ”と呼ばれる小さなヒレがチャームポイントで、身体は小さくても冒険心&好奇心いっぱい。
ドリーのことが大好きで、彼女の家族を探す旅に出るために、心配性の父を説得するような優しい一面も。
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ご存じの方も多いと思いますが、そんなニモが海洋温暖化の影響で大変なことになっているというお話です。
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特定の海洋動物の白化は、その生存に不可欠な共生生物(緑色のゾオキサンテラ)が熱水やその他のストレス要因によって死滅するために発生する。
白化は、サンゴに発生する現象としてよく知られるようになったが、熱波の際にイソギンチャクも白化することがある。
グレートバリアリーフでは2016年に夏季の異常高温とエルニーニョ現象の予報があった。
その機会を利用したのがSuzanne Mills、Ricardo Beldadeたちの研究グループで、クマノミの巣であるイソギンチャクの白化の前中後にクマノミのストレスと生殖を測定した。
今回の研究では、高温に耐え白化を免れたイソギンチャクを巣としていた幸運なクマノミのつがいが特定され、自然対照群とされた。
この測定の結果、白化したイソギンチャクを巣としたクマノミは、白化していないイソギンチャクを巣としたクマノミと比べて、白化開始後にストレスホルモン濃度が上昇し、生殖ホルモン濃度が低下したことが明らかになった。
また、白化したイソギンチャクを巣としていたクマノミのつがいは、産卵の頻度が低く、生存可能な稚魚の生産量も少なかったため、白化の影響が複数世代に及ぶ可能性が明確になった。
今回の研究は、サンゴ礁をすみかとする生物に対する海洋温暖化の数多くの連鎖反応的な影響を強調している。
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グレート・バリア・リーフは、オーストラリア 北東岸に広がる世界最大のサンゴ礁地帯ですが、エルニーニョ現象などの海洋温暖化や環境汚染の影響を受けて、たびたびサンゴの白化現象に襲われています。
サンゴの元気がなくなると、そこに住むイソギンチャクも元気がなくなって、ニモの仲間が卵を産む場所がなくなってみたいな連鎖により、様々な生物の危機が報告されています。
心配するだけで、何もできませんが、無事でいることを祈るばかりです。。👏