エイジレスの293回 健康促進トマト

 

 

 GABA(γ-アミノ酪酸)は、アミノ酸のひとつで、主に抑制性の神経伝達物質として機能している物質です。

 

 ギャバは、脳に存在する抑制系の神経伝達物質として、ストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる働きをしています。

 

 ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えて、リラックス状態をもたらす作用があります。

 ストレスは、病気をもたらす原因の一つなので、不足しないようにするのが良いようです。

 目安として、1回に30mg以上、より機能を実感されたい場合は、50~100mgのギャバを食品やサプリメントから摂取することで、ストレス軽減などの効果が期待できると考えられています。

 

 今回は、そんなGABAをたくさん含むトマトのお話です。

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 これまでの食品を通じた GABA の血圧上昇抑制作用に着目した研究の対象はイネ、チャ、発酵食品(発酵乳、発酵大豆、醤油) などのローカルフードが中心であり、世界で広く食される食品での研究が求められています。

 

 トマトは、世界的に生産量、消費量が多い野菜の一つであり、GABA 含有量が他の食品と比較して 2~50 倍と高いことが知られています。

 

 しかし、健康機能効果が得られるのに十分な蓄積量に達しているとは言えませんでした。

 

 また、栽培環境により GABA 量が 2~4 倍増減することも報告されており、トマトにおいて GABAを安定的に高蓄積化することが求められていました。

 

(中略)

 

 GABA の経口摂取により、血圧上昇抑制効果が得られる量は、1 日あたり 10-20mg とされています。

 

 このことから、本研究で得られた変異遺伝子座を交配により食用品種へ導入し、同程度の GABA 蓄積量を実現することができれば、大玉のトマト1個をくし形切りにして 1 日1食おかずに添えるだけで、軽度高血圧や正常高血圧の予防につながることが期待できます。


 一般に食用に流通しているトマトの親系統へ本技術を適応し、育種技術として利用することも可です。

 

 本研究は、ゲノム編集技術をトマトの分子育種に利用した一つの事例であるとともに、育種技術としての有用性を示すものです。

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 じつは、GABAは脳関門を通過できないので、食べても効果は限定的との話もありますが、少なくとも、食べることで、GAVAの原料を摂取することは可能です。

 

 なので、効果を信じて食べ続けると良いことがあるかもしれません。(本ブログのパワスポ風に言えば、信心あるのみです。)