エイジレスの287回 哺乳動物の死因が炭疽であることが明らかに
炭疽症(たんそしょう)、炭疽(たんそ)とは、炭疽菌による感染症です。
ヒツジやヤギなどの家畜や野生動物の感染症ですが、ヒトに感染する人獣共通感染症です。
ヒトへは、感染動物との接触やその毛皮や肉から感染します。
で、炭疽菌が空気とともに、肺に吸入された場合、インフルエンザ様症状を示し高熱、咳、膿や血痰を出し呼吸困難となり、治療しなかった場合の致死率は、なんと90%以上になります。
のほほんと、暮らしている場合ではありません。
ヒアリごときで、大騒ぎしている場合でもありません。
そもそも、炭疽菌は、生物兵器にもなっています。
日本でも、1993年にオウム真理教が、亀戸の支部からこれを散布するバイオテロを実行したが、ワクチン並の毒性しかなかったため、失敗に終わった(亀戸異臭事件)という事例があります。
そんな危険な菌が、身近に迫ってきています・・みたいなお話です。
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熱帯雨林に生息するさまざまな哺乳動物種の死因が炭疽であることが明らかになった。
また、炭疽によってタイ国立公園(コートジボワール)内のチンパンジーの個体数減少が加速していると考えられ、公園内の個体群が絶滅する恐れも生じている可能性が、個体群統計学モデルによって示唆されている。
炭疽は、アフリカのサバンナ地帯のような乾燥生態系と関係していることが最も多いが、2001年に熱帯雨林の生息地(タイ国立公園)において野生のチンパンジーが致死性の炭疽様疾患にかかった事例が報告され、炭疽のような症状を引き起こすセレウス菌が原因として同定された。
しかし、Bcbvaを原因とする炭疽様疾患の疫学特性と典型的な炭疽との一致度については明確になっていなかった。
今回、Fabien Leendertzたちの研究グループは、26年間にわたってタイ国立公園で収集された哺乳類の骨と死骸とハエに由来するBcbvaの試料を集めた。Leendertzたちは、この試料から1996~2014年にわたるBcbvaの全ゲノム塩基配列(178例)を生成した。
今回の研究で、これらの塩基配列について観察された遺伝的多様性の程度を他国で単離されたDNA塩基配列と比較したところ、サハラ以南アフリカでBcbvaが蔓延していた期間がタイ国立公園での蔓延期間より長かったことが示唆されている。
Leendertzたちは、タイ国立公園で観察された野生動物の死亡例の38%がBcbvaと関連しており、サバンナ生態系での典型的な炭疽病の流行において報告された死亡率の最も高いレベルに匹敵することを明らかにした。
サバンナ生態系では、有蹄類が炭疽事例の大部分を占めているのに対して、タイ国立公園では、広範な動物種(チンパンジー、6種類のサル、ダイカー、マングース、ヤマアラシを含む)がBcbvaによって死んでいる。
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ということで、東南アジアのような熱帯雨林気候の場所では、ひそかに炭疽菌が、哺乳動物を殺しています。
結果的に、人に感染するリスクが極めて高まっているようです。
因みに、予防接種は、今のところ、効果は薄いようです。
虫よけスプレーも効果がありません。
潜伏期間が、1~7日なので、感染したら勝負は早いです。
で、炭疽菌を見つけたら(見えませんが・・)、焼くのが一番です。
次に、ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)は、効果があるようです。
東南アジアに行って、道端に哺乳動物が死んでいたら、すぐに、焼くか、ハイターに漬け込んでください。
感染が怖い方は、人間も含めて、哺乳類に触らない、近寄らないのが賢明です。
出来れば、10mは、離れてください。
その距離なら、唾液は飛んで来ません。なので、会話は、普通にできます。
しかし、くしゃみの飛沫は飛んできます。
因みに、炭疽菌は、肺に入ると致死率90%以上ですが、皮膚についただけでも、10~20%の致死率です。。。
防塵マスクに、防護服を着たうえで、完全滅菌して、地下施設か、火山地帯に逃げ込むのが、最良の手段です。
※脅かしすぎて、すみません。それほど、切羽詰まっていませんので、ご安心ください<m(__)m>
お大事に。