エイジレスの270回 皮膚の若返りも可能に?

 

 

 皮膚の表層にある表皮は,全ての臓器の最も外側に位置しており,外界とのバリア機能を担っています。

 

 表皮が厚くなりすぎたり薄くなりすぎたりするとバリア機能が損なわれますが,表皮の厚さがどのように調節されるのかや,老化に伴って表皮がどう変化するのかについては,今までよくわかっ
ていませんでした。

 

 17 型コラーゲンをはじめとした表皮基底膜*4関連タンパクは,我々の体表に存在する毛の幹細胞*5の維持に関わっていることが知られ,注目されていましたが,毛のない皮膚の表皮でどのような役割を果たしているのかについては,謎に包まれていました。

 

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(研究成果) 

 マウスや培養細胞から 17 型コラーゲンが欠損すると,発生段階の表皮がより活発に増殖すること を突き止めました。

 

 また,このとき「Wnt シグナル」の活性が低下していました。

 

 逆に,17 型コラー ゲンをもたないマウスの表皮に 17 型コラーゲンを導入すると,表皮の増殖は抑えられ,「Wnt シグナ ル」の働きも正常になりました。

 

  さらに,紫外線の当たらない部分の表皮が老化すると,表皮が増殖して分厚くなるとともに,17 型 コラーゲンの分布が変化することを見出しました。

 

 一方,17 型コラーゲンを強制的に発現させた表皮 では,老化しても表皮は増殖せず,いわゆる表皮の「若返り」を示すことが明らかになりました。

 

  今回の結果は,これまで未知の領域であった,表皮の厚さや増殖が 17 型コラーゲンによって調節される現象と,その仕組みを明らかにした研究成果です。

 

 特に加齢による表皮の増殖を 17 型コラーゲンが抑えるという点から,表皮の若返りを目指す創薬や,皮膚がんの予防薬の開発へとつながることが期待できます。

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 ということで、17型コラーゲンが、皮膚の若返りに需要なようです。

 

 ですが、現在のところ、17型コラーゲンを効率的に摂取する方法はないようです。

 

 しかし、17型コラーゲンもたんぱく質で、コラーゲンである以上、生成にはビタミンCとアミノ酸が不可欠です。

 

 となれば、ビタミンCとアミノ酸を補ってやれば、もしかすると…の期待がもてます。

 

 また、鶏肉やサケも17型コラーゲンを多く含んでいるようですので、試してみては如何でしょうか?