エイジレスの269回 小児脳腫瘍の解明が進む

 

 

 最も一般的なタイプのがん性小児脳腫瘍である髄芽腫について詳細な遺伝的解析が行われ、新たな治療法の開発に役立つ可能性のある見識が得られたとのことですので、ご紹介します。

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 髄芽腫の現在の治療法には好ましくない副作用があり、子どもの生活の質が損なわれることがある。

 

 また、髄芽腫はいくつかのサブタイプに分類され、それぞれ独自の臨床的特徴と治療法に対する臨床反応がある。

 

 従って、有毒な作用が少ない新たな標的療法を開発することが必要となっている。

 

 Northcottたちが発見した遺伝的ドライバーと細胞経路の異常の一部は、新しい腫瘍サブタイプへの分類が可能で、これによって、髄芽腫を単一の実体ではなく、疾患群として捉えるべきであることが明らかになっている。

 今回の研究で新規同定されたがん遺伝子と特定の髄芽腫サブタイプの独特な特徴は、髄芽腫の注目すべき治療標的となる可能性がある。

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 小児脳腫瘍の発症頻度は高くありませんが、発症すると、命に係わる事態となりますので、本人は元より、親御さんにとっては、大変なショックです。

 

 今回のお話は、根本的治療につながる可能性のある話ですので、今後、子供をもうける予定のある方にとっても朗報といえるかもしれません。