エイジレスの257回 10分後までの超高速降水予報
梅雨の末期になると、物凄い豪雨が降ったり、夏になると、ゲリラ豪雨みたいな予測不能な大雨に、突然見舞われたりします。
場合によっては、大きな災害になったりして、巻き込まれることもあります。
なので、豪雨の予測は、命に係わるほど、重要なことです。
ということで、この度、今まで予測不能だった豪雨が、予測できるようになったというお話です。
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降水分布の予測手法として、気象レーダが捉える降水パターンの動きを追跡し、将来もそのまま動き続けると仮定して予測する「降水ナウキャスト手法」が知られています。
この手法は、シミュレーションと比べて計算量が大幅に少ないのが利点ですが、予測精度が急速に低下するという欠点があります。
また平面上の降水パターンを追跡するもので、雨粒の鉛直方向の動きを考慮しないものでした。
そこで、国際共同研究グループは、30秒毎という高頻度で60km遠方までの雨粒を隙間なくスキャンする最新鋭の「フェーズドアレイ気象レーダ)」のビッグデータを降水予報に生かすため、観測された雨粒の立体的な動きを捉え、将来もそのまま動き続けるという仮定の下で予測する「3D降水ナウキャスト手法」を開発しました。
今回、大阪大学に設置されたフェーズドアレイ気象レーダのデータを用いて、リアルタイムに予測を実行するシステムを構築し、世界初となる30秒更新10分後までの降水予報のリアルタイム実証を開始しました。
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ゲリラ豪雨 は、わずか10分の間に急激に川の水位を上昇させるなど、数分の対応の遅れが致命的になることがあります。
10分後までという短時間の予測情報であっても、適切に利用されれば、生活や防災等に役立てられるものと期待できます。
スマホや携帯との連動が、待たれるところです。