エイジレスの255回 人口増加に大きく寄与した要因

 

 

 日本では、少子高齢化が進んで、既に、人口が減少し始めています。

 

 このため、将来的に町そのものが消失してしまうことさえ、危惧されています。

 

 このような現象は、多くのOECD加盟国でも起きていて、日本に限ったことではないようです。

 

 ところが、先進国であるカナダでは、むしろ人口が増加しているのですが、その要因が、人間の進化によるものだとの報告がされましたので、ご紹介します。

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 進化は時間のかかるプロセスだとこれまで考えられていた。

 

 これに対して、進化には、生物種の生態学的動態に測定可能な違いを生み出すだけのスピードがあり、例えば人口増加率を高めたり、地理的分布の拡大を加速したりするという認識が高まっている。

 

 しかし、そうした「急速な進化」の人間集団にとっての重要性は、さほど大きなものではないと考えられていた。

 今回、Fanie Pelletierたちの研究グループは、クードル島(カナダ・ケベック州)のコミュニティーの家系記録を分析し、1772~1880年生まれの女性に着目した。

 

 その結果、人口増加に対する1人の女性の寄与の大きさが生殖開始年齢という形質に依存しており、この形質の個人差が、この形質に関連する遺伝子に部分的に依存していることが分かった。

 

 生殖開始年齢が低下しなかった場合には、今よりも人口増加率が約6%低下し、人口が12%少なくなっていたと考えられている。

 生殖開始年齢の個人差は、文化的影響を反映している面もあるが、家系における生殖開始年齢のパターンは、顕著な遺伝的寄与に相当する。

 

 従って、ヒトの進化が現代の人口過程に影響を及ぼす可能性は、これまで考えられていたよりも大きいかもしれない。

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 日本国政府は、少子高齢化対策にあまり積極的ではないようで、人口減少が止まる気配はありません。

 

 なので、日本でも、女性が進化するしかないのかもしれません。