エイジレスの225回 ワイヤレス給電の開発研究の進展

 

 

 家電製品が増えると、コードがやたらと邪魔になってきます。

 

 タコ足配線になったり、コンセント不足になったりと、悩ましいことが少なくありません。

 

 ということで、この問題を解決する方法の一つが、ワイヤレス給電という電源コードを使わない給電方法です。

 

 スマホなどの一部機種には、既にワイヤレス給電できる機種があったりしますが、その機械に電源コードが付いているので、煩わしさは、あまり変わらないような気がします。

 

ということで、まずは、最新研究をご覧ください

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 ワイヤレス給電の開発研究には数々の進展が見られ、埋め込み型医療機器への電力供給、停止状態の電気自動車のワイヤレス充電といった応用への道が開かれた。

 

 しかし、動作条件(例えば、ワイヤレスで電力供給を受けるデバイスと電源との距離)が変わっても効率的な給電を維持できるロバストなシステムを作ることは難題だった。

 今回、Shanhui Fanたちの研究グループは、こうした電源との距離が変化しても高い給電効率を実現するワイヤレス給電系を作り出した。

 

 Fanたちは、量子物理学の概念であるパリティ-時間対称性の原理を用いて電気回路を作製し、電源との距離が約1メートルの範囲内で変化しても一定の給電効率を確保できることを実証した。

 

 また、FanたちはLED電球を電源から遠ざける実験を行い、電源との距離が約1メートルに達するまでLED電球に電気を流し続けることができ、一定の輝度が得られることも実証した。

 Fanたちは、こうした新知見を応用して、電力を伝送する距離と方向が絶えず変化する移動中のデバイスや車両にも電気を送れるようになる可能性があると考えている。

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 最新のワイヤレス給電技術は、電源とLED電球の距離が変化(移動)しても、給電できるという技術です。

 

 将来的には、もっと給電できる距離が伸びるらしいので、高速道路などでは、車に電気を供給し続けることができるようになるかもしれません。