エイジレスの194回 がん細胞の生存・転移に重要なタンパク質

 

 

 ガンに対する新しい治療法やお薬は、次々と開発されていて、完治したり、以前より大幅に延命出来たりと、成果があがってきてはいますが、未だに、日本人の死因トップであることに、変わりはありません。

 

 今回は、これまでよりも、さらに有望なお薬の開発がなされたようですので、ご紹介します。

 

論文の要約です

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 がんは我が国の死因の第一位で、年間30万人以上の命を奪っており、重大な社会問題となっています。

 

 なかでもRas遺伝子の異常(変異)は、膵臓がんや大腸がんをはじめ多くのがんで認められ、がん全体の3分の1に及ぶにもかかわらず、いまだに有効な治療薬が無く、その対策は急務となっています。

 

 がん遺伝子Rasを介したがんの悪性化に、DOCK1というタンパク質が重要な役割を演じていることを発見し、その選択的阻害剤「TBOPP」を世界に先駆けて開発することで、DOCK1阻害によりがんの増殖および転移を抑制できることを実証しました。

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 今回の報告は、既に「TBOPP」というお薬が開発されているという点で、他の研究よりも、実用化が早そうです。

 

 膵臓ガンや大腸ガンの方には、朗報かと思いますので、気に留めておいた方が宜しそうです。