エイジレスの181回 目指せ!肌細胞の若返り!ナチュラル系手作り化粧品のすすめ(4/6)
ビタミンE誘導体
ビタミンE(vitamin E)は脂溶性ビタミンの一種です。
トコフェロール(tocopherol)とも呼ばれ、特に D-α-トコフェロールは自然界に広く普遍的に存在し、植物、藻類、藍藻などの光合成生物により合成されます。
物質の酸化を防ぐ抗酸化力に優れ、医薬品、食品、飼料などに疾病の治療、栄養の補給、食品添加物の酸化防止剤として広く利用されています。
ビタミンEは、紫外線による活性酸素などのフリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止します。
発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCなどの抗酸化物質により、再び、ビタミンEに再生されて、機能を維持します。
また、ビタミンEは、細胞膜の修復にも欠かせない物質との報告もあります。
ビタミンEは脂溶性なので、水には溶けません。一方、ビタミンEを再生するビタミンCは、水溶性なので、油には溶けません。
つまり、ビタミンEとCを化粧品の中で、共存させるのは、結構大変なことです。また、自然界のビタミンEは、少しずつ酸化するという問題もあります。
ということで、ビタミンEの誘導体というのがあって、水に溶ける水溶性の物質で、体内に入るとビタミンEに変化するため、ビタミンE同様の抗酸化力を発揮します。
水溶性なので、化粧水などの水を多く含む化粧品にも使えます。
ビタミンC誘導体
一般には、ビタミンCと呼ばれているL-アスコルビン酸は、フランという化合物の仲間の水溶性有機化合物です。
薬やサプリメントとしても利用され、かつては、天然物が存在しましたが、現在では、グルコース(ブドウ糖)を原料として、化学合成されており、非常に安価に手に入るようになりました。
アスコルビン酸は、体内で、様々な代謝に利用されていますが、最も重要な働きは、【グルタチオン-アスコルビン酸回路】と呼ばれる過酸化水素(H2O2)という活性酸素を除去する代謝系です。
リターンエイジングには、必須のお仕事です。
また、コラーゲンの生合成にも深く関与していて、不足するとコラーゲンの生合成が上手く行われずに、お肌ボロボロになります。
さらにひどくなると、壊血病と呼ばれる血管までボロボロの病気になります。
また、前述のように、ビタミンEを再生させる仕事もしています。
ビタミンCの弱点は、安定性です。
試験管にビタミンC水溶液を入れた実験では、3日でほぼ分解してしまいました。
つまり、化粧品に入れたとしても、使うときには、ビタミンCはありません。
そこで、ビタミンC誘導体というビタミンCによく似た物質を使います。
ビタミンC誘導体は、体内に入ると、ビタミンCに変化しますので、同じ効果があります。
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